2019年 06月 09日
広島県安芸高田市の近代建築 安芸高田市の中心部吉田地区から南西方向、長閑な田園地帯の一角に昭和10年に建てられた木造校舎が残されています。 木造2階建て下見板貼りの寄棟造。中央に玄関を設け、上部に三角破風を立上げます。当時の木造校舎の一般的な意匠ですが、玄関周りやファサードに凝った装飾が施されています。
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| 2019-06-09 11:54
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2019年 06月 02日
東広島市の近代建築その6 東広島市の北部、長閑な田園地帯の一角にコンクリート造の小塔が立っています。 四角断面の鉄筋コンクリート造、高さは7,8メートル。上部に木造の屋根を懸けます。 この鐘楼は志和地区の在郷軍人会が設置したもので、竣工時は当地出身のアメリカ在住者から寄付された鐘で時を告げていました。 時報機能は戦時中にサイレンに置き換えられ、現在も定時に時を告げています。 ![]() ![]() ![]() 塔の設立に際してこの地区出身の在米移民者15名が鐘を寄贈したとありますが、この数字を見ると当時の広島県が如何に多くの海外移民を送り出していたかが伺えます。 ![]() ![]() ▲
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| 2019-06-02 10:56
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2019年 05月 26日
広島県東広島市の近代建築その5 清酒蔵元が集まる山陽本線西条駅南の一角は白壁土蔵造りの蔵が並ぶ風情ある町並みを形成していますが、この通りの景色を特徴付ける要素のもう一つが各蔵元毎に聳え立つ煉瓦煙突です。 西条の酒蔵通りには現在12本の煉瓦製の煙突が残されています。 四角断面に組んだイギリス積み煉瓦煙突の高さは凡そ15メートル~20メートル超、煉瓦の殆どが近隣の安芸津で焼かれたものと言われています。 賀茂鶴酒造の煙突。広大な敷地には蔵毎に煙突が建てられています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 亀齢酒造には西条の煙突群の中で唯一の丸煙突が残っています。 ![]() ![]() ![]() これらは石炭から他の燃料に移行する昭和後期になるとその役目を終えますが取り壊される事なく残され、自社の銘柄を掲げた看板塔として利用されています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2019-05-26 11:31
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2019年 05月 19日
広島県東広島市の近代建築その4 前回は昭和初期に建てられた旧醸造支場の建物を紹介しましたが、西条の酒蔵通りにはこれ以外にも明治~昭和初期に建てられた近代建築が数多く残されています。今回は各蔵元に現存するこれら建物、施設を紹介します。 西条清酒の最大手となる賀茂鶴酒造。土蔵造り漆喰壁、腰周りに海鼠壁を廻らした大きな酒蔵が複数並びます。これらは明治期から大正期に建てられました。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() こちらは福美人酒造の蔵。大正期の築。 ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2019-05-19 10:57
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2019年 05月 12日
広島県東広島市の近代建築その3 安芸西条は古くから酒造りが盛んで、兵庫県灘、京都市伏見に次ぐ日本三番目の酒造地帯として知られます。 蔵元の多くは山陽本線西条駅南側の一角に集まり、石畳の街路に沿ってなまこ壁と漆喰の酒蔵や煉瓦煙突が並ぶ酒造りの町としての風情を醸しています。 この通りの中程、賀茂泉酒造の隣に古い木造洋館が残されています。 現在はカフェや土産物店として使われているこの建物は昭和3年に広島県の醸造試験場として建てられました。 切妻屋根にドーマーを乗せた木造2階建て下見板貼り。玄関両脇の付柱を屋根まで通し正面中央に破風を立上げたモダンな洋風建築。 広島県の醸造技術向上を目的とする研究施設の本館として建てられたもので、1階を研究室、2階を事務主に充てていました。 ▲
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| 2019-05-12 12:28
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2019年 05月 05日
広島県東広島市の近代建築その2 東広島市の中心街から南へ程なく、住宅街のはずれに豊かに水を蓄えた人造湖が広がります。 市街地に山が迫る港湾都市の多くは水量に恵まれた河川が乏しく、安定した水源の確保が課題でした。 呉市も状況は同様で、当初は二河川に設置した水道ダム(軍用水道として竣工、その後一般にも供用)で対応しましたが、給水量は限界に近く、急増する人口に対して新たな水源が求められる事となります。 このような経緯から建設されたのがこの三永水源施設で、戦時の厳しい状況にも係わらず起工後僅か4年で竣工しています。 ![]() ![]() ![]() 重力式コンクリートの堰堤は堤長145メートル、堤高14メートル。最大貯水量は264万㎥で既存の本庄水源地の190万㎥を上回る大規模なものとなりました。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2019-05-05 11:55
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2019年 04月 28日
広島県東広島市の近代建築その1 東広島市の東部、山間いを流れる川の畔に古い石造の建物が残されています。 この建物は中国電力の前身の一つ広島電燈が竣工させた水路式水力発電所で、2基の水車と発電機を備え、最大980kwを出力しました。 建物は石造平屋建て、木造の小屋組みに切妻屋根を載せます。中国電力管内に現存する戦前築の水力発電所の多くがRCの簡素な建屋なのに対し、この旧発電所本館は岩積みの重厚な建物でアーチ型を連ねたモダンな意匠を特徴とします。 ![]() ![]() 昭和44年にダム式の新椋梨川水力発電所竣工に伴い、この施設は変電所に転用され現在に至ります。内部の機器は外され、導水管も見当たりませんが、外観はほぼ当時の姿のまま。屋根のみが台風被害により当初の瓦葺きからスレート葺きに改修されています。 ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2019-04-28 11:31
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2019年 04月 21日
広島県竹原市の近代建築その4 明治中期、大久野島に設置された三つの砲台は豊予要塞の完成によって大正13年に役割を終えますが、程なくこの島には陸軍の機密兵器を製造する軍需工場が設置され、終戦まで軍の管轄化に置かれました。今回は昭和初期から終戦に至る時期に大久野島に存在した軍施設の遺構を紹介します ![]() この島に残るもう一つの戦争遺構は旧陸軍が秘密裏に設営した化学兵器工場で、国際法で使用を禁止されていた毒ガスの製造を行う国内唯一の施設でした。 島の東岸に残る火力発電所跡。最盛期にはディーゼル発電機8基が設置されていました。戦争後期には「ふ号兵器」、いわゆる風船爆弾の製造所としても使われました。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 製造された毒ガスは島内数箇所に分散して貯蔵されました。その中で最大規模の貯蔵施設となるのがこの長浦貯蔵庫跡です。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 島内には露天の貯蔵施設跡も各所に残っています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この形式の露天貯蔵施設は前回紹介した砲台施設跡の幾つかにも設けられていました。 ▲
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| 2019-04-21 11:09
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2019年 04月 14日
広島県竹原市の近代建築その3 大久野島には前回紹介した北部砲台、中部砲台の他に島の南部にも砲台がありました。 この島には3箇所合計22基の砲が据えられ、大三島の南側を受け持つ愛媛県今治の小島砲台と対となって瀬戸内海を遮断する役割を担いましたが、本来は瀬戸内海への外敵侵入は入口で食い止めるべきで、当初は豊予海峡に砲台を据える案がありました。この計画は当時の主力火砲の射程の制約で見送られますが、その後長射程の砲が実用化された事で大正末から昭和初期にかけて豊予海峡砲台が実現されます。これによって芸予要塞は不要のものとなり、この島は軍事施設としての勤めを一旦は終える事となります。 昭和に入ってからのこの島のその後については次回紹介致します。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2019-04-14 20:53
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2019年 04月 07日
広島県竹原市の近代建築その2 竹原市の沖合いに浮かぶ周囲4キロ程の小さな島に明治期に築かれた砲台跡が残されています。 この島には当時全国の要所に設置された沿岸砲台の一つ芸予要塞大久野島砲台の遺構が良好な状態で保たれており、石積みや煉瓦造の砲座や兵営跡を百年以上を経た今日に伝えています。 今回と次回の2回に分けてこの大久野島に残る砲台跡を紹介します。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▲
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| 2019-04-07 12:31
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