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2012年 09月 07日
旧生野警察署
朝来の近代建築その1


鉱山町の面影を残す生野の町並みに、古い木造の洋風建築が残されています。
現在公民館として使われているこの建物は、旧生野警察署として明治19年に建てられました。
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木造平屋建、下見板貼り。正面中央に車寄せを設け、庇に三角破風を飾ります。
幾層にも重なる蛇腹、軒や合掌部分に施された浮き彫り、庇を支える古代ギリシア風の木柱、上げ下げ式窓を囲むモール等々、小さな建物の中に洋風技法が濃密に表現されています。
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この建物は地元の棟梁が西洋建築を模倣して手掛けた、いわゆる「儀洋風建築」になります。
生野には明治の早い時期から外国人鉱山技師が数多く招かれており、技師達の住居や鉱山施設の施工に携わった大工がこのような技術を習得していったものと思われます。
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小さな建物ですが、中央入口の両脇にもそれぞれ入口が設けられています。
主入口と通用口と思われますが、左右の入口は部屋から直接出入する為の物なのでしょう。
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建物左脇に小部屋を張り出します。後年の増築とも思われますが、ここにも扉が設けられています。
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明治19年の築となるこの建物は、兵庫県内に現存する木造洋風建築の中でも最古級の一つとなります。
神戸や阪神間から遠く離れたこの場所に、名もない棟梁達によって建てられたこの庁舎は当時の生野の先進性を示す優れた歴史遺産として貴重な資料です。
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by sunshine-works | 2012-09-07 19:58 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(2)
2012年 09月 03日
旧篠山地方裁判所
篠山の近代建築その5

古い建造物が並ぶ篠山市の中心部に、一際目を惹く長大な木造建物が建っています。
現在美術館として使われているこの建物は、昭和56年まで使われていた旧篠山地方裁判所を転用したものです。築年は明治24年、現存する木造の裁判所としては我が国最古のものとなります。
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約40メートルに及ぶ主屋が南北に延び、主屋の入口部分と両翼が張出したE字形の木造平屋建て、伝統技法に西洋技術を取り入れた近代和風と呼ばれる建築様式で建てられています。
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近代和風建築は従来技法を基礎とする事もあって、自然発生的に早い時期から各地に広まり、個人住宅や旅館・ホテル、駅舎、宗教施設等がこの様式で建てられて行きますが、この旧篠山地方裁判所のように庁舎や公的施設に取り入れられる例も数多くありました。
寺社や城郭に特徴的な荘厳さや威圧感は、権力の象徴であるこの種の建物に用いるに相応しいものだったのでしょう。
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この時代に建てられた近代和風建築の庁舎の多くが両翼部分を前に突き出すコの字型、あるいはこの建物で見られるEの字形をしています。
桃山様式を発展させたものとも思えますが、明治以前の和風建築でこの配置が用いられた例は少なく、西洋建築の影響が多分に伺えます。
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敷地の南に設けられた門。建物の側面を伺う場所となりますが、当初この建物は南正面で建てられていました。近年に牽き家で向きを変えた事でこのような変則の構えとなっています。
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現在は歴史美術館として使われていますが、館内には法廷部分が当時のまま残されており、自由に見学が出来ます。
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古い裁判所建物の現存例は各地に散見されますが、木造建物となるとその数は僅かなものとなります。
近代和風様式の極めとも言えるこの篠山地方裁判所は、地方に於ける明治期の司法施設の姿を伝える貴重な資料となっています。
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by sunshine-works | 2012-09-03 21:46 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(0)
2012年 06月 23日
旧松山村役場
香川県坂出市の近代建築その3

香川県の北部を海沿いに結ぶ、さぬき浜街道にそって北東へ。坂出市郊外の静かな集落の一角に旧役場庁舎が残されています。現在公民館として使われているこの建物は旧松山村の役場として建てられました。
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昭和31年に坂出市と合併するまで、現在の市域の北部には松山村と玉越村の2つの村が存在していました。この建物は、松山村の中心部だった高屋集落に建てられ、廃村時まで村役場として使われていました。
築年や設計施工者は不詳ですが、昭和初期の築と推測されます。
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方形の建物に寄棟屋根を載せた木造モルタル造の2階建。セッセッション風のモダンな外観です。
平面を基調とするシンプルな構成ですが、2階の各窓の上に配された煉瓦タイルのアーチと1階入口上部のアーチがアクセントを添えます。大正から昭和にかけて流行した意匠ですが、地方の村役場に採り入れられた例としては希少なものと思います。
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建物正面。入口は簡素で小さな造りです。
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竣工当時の姿を良好に留めていますが、窓枠や玄関扉は後年に付け替えられたものです・
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大きな花崗岩を3段に積んだ分厚い基礎を構えます。全体に嵩上げされたような状態ですが、川沿いに建てられている事と関係しているのかも知れません。
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香川県内には戦前に建てられた町村庁舎が数多く残っていますが、旧松山村役場はこれらの中で後期の築年となります。
都市部の庁舎にも引けを取らないモダンなこの建物は、築80年を経た今も地域のランドマークとして親しまれています。
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by sunshine-works | 2012-06-23 22:18 | 近代建築 香川県 | Trackback | Comments(0)
2012年 06月 19日
旧坂出警察署
香川県坂出市の近代建築その2

坂出市の郊外、水田が広がる長閑な景色の中に下見板貼りの古い洋風建築が建っています。地区の集会所として使われているこの建物は、坂出警察署庁舎として明治24年に建てられ、昭和11年に当地へ移築されました。
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明治24年に建てられたこの建物は、香川県の近代建築の中でも築年が古く、現存する県内の近代建築としては最初期のものとなります。
資料によると、坂出警察署の建替えに際し不要となるこの庁舎を105円で買い取り、地区の住人総出で運んだとあります。当時の100円は公務員の月収の1.5カ月程度なので、かなり安い値段で払い下げられた事になります。
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木造平屋、下見板貼り。和小屋組みの寄棟屋根に和瓦を葺き、いわゆる和洋折衷様式で建てられています。比較的小ぶりな建物ですが、大きく取られた屋根高によって量感が補われています。
建物中央の車寄せに三角破風を備えた庇を張出し、庇の支柱と建物の隅柱を同じ規格で合わせます。華美な装飾はありませんが、庁舎らしい威厳や風格を備えた造りです。
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警察署から集会所へ転用される際に内部を改装していますが、外観はほぼ竣工当時のまま、上げ下げ窓だけが後年に取り替えられています。
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元々は市の中心部、賑やかな一角に建てられていた建物ですが、現在は長閑な田園風景に違和感なく馴染みます。
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各地に残る古い警察庁舎の現存例の中でもこの時代の物は数少なく、当時の庁舎建築を伝える資料として貴重な建物と言えます。
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by sunshine-works | 2012-06-19 17:53 | 近代建築 香川県 | Trackback | Comments(0)
2012年 06月 15日
旧吉川村役場
岡山県吉備中央町の近代建築その2

平成16年に発足した吉備中央町は、旧備中に属する賀陽町と旧備前に属する加茂川町がその基となりました。この吉備中央町の西部、旧賀陽町の中心だった吉川地区の一角に古い庁舎が残されています。現在は郷土資料館として使われているこの建物は、旧吉川村の役場として明治27年に建てられました。
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県内に残る古い町村役場の中でも明治中期に建てられた物は少なく、おそらく県内に現存する役場庁舎としては最古、また県内の近代建築全体の中でも幾つかの教会堂に次いで築年が古い建物となります。
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三方にアーチを配した庇上部にバルコニーを設けた玄関ポーチ、この玄関を中心に据えたシンメトリー構造の建物両側には等間隔で2つの上げ下げ窓が並べられ、分厚いコーニスの上に瓦を葺いた軒を張出します。
おそらくは地元の棟梁によって建てられた和洋折衷技法のものと思われますが、地方の村役場とは思えない優れた造作が各所に見られます。
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基礎に積まれた大きな花崗岩の切石。コーナーの隅石にも花崗岩が飾られます。
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建物裏側。正面側と一変して和風の趣ですが、一部には縦長の上げ下げ窓が使われ、折衷様式の側面を留めます。
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築130年に近いこの旧役場庁舎ですが、程良く手入れが為され、良好に当時の姿を留めます。全国的にもこの時期の町村役場の現存例は数少なく、極めて貴重な資料と言えます。
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by sunshine-works | 2012-06-15 20:44 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2012年 06月 11日
旧総社警察署
岡山県総社市の近代建築その3


総社市の旧市街の一角に明治期に建てられた旧警察庁舎が残されています。この建物は江川三郎八の設計により明治43年に建てられました。
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総社駅から東へ約1.5キロ、古い家並みが続く旧道に沿って進むと、神社の隣に木造下見板貼りの洋風建築が見えてきます。
築100年を越え今尚健在のこの建物は、昭和34年までを警察署として使われ、公共施設として幾度か転用を重ねた後、昭和63年から現在の郷土資料館として利用されています。
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煉瓦の基礎に花崗岩を重ね、下見板の外壁を廻らせます。道路に面して上げ下げ式窓を並べ、玄関は南東角に配置。玄関内部はそのまま階段に繋がり、階段室とその上の小部屋で多角形に張出した楼閣を構成します。
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設計者の江川三郎八は技師として県内各地の学校建築を手がけましたが、校舎以外にも数多くの公共建物の設計に携わります。明治後期から大正期に掛けての県内公共建物の殆どが江川三郎八あるいはその門下の技師が手掛けたものと言われています。
100以上とも言われる作品の多くが木造で建てられた事もあり、学校建築を除くと現存例は多くありませんが、県技師として最も多忙を極めた明治後期、円熟期の作となるこの旧総社警察署は、宮大工から設計技師に転じ、独自の作風を作り上げた氏の庁舎建築における代表例と言えます。
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多くの学校建築に共通する「江川式」と呼ばれる様式は、入口のアーチ形状や2階の軒に見られるハーフティンバー等に踏襲されます。
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コーナーに入口を設ける手法や、階段室を多角形に張出す意匠は当時の木造庁舎建築に多く見られます。
同じく江川三郎八の作とされる旧倉敷町役場(大正5年)にもこの様式が用いられ、規模もほぼ同等の二つの建物には多くの類似点があります。
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入口周りと付近の足元周りをもう少々。
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裏面と側面です。
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物置きと思しき小さな小屋。同時期の物と思われます。
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側面を廻って再び正面へ
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館内を見て行きます。まずは1階部分。受付業務に充てられていたと思われ、カウンターが設けられています。
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奥の部屋には古民具や郷土資料が展示されています。
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階段を2階へ進みます。
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玄関の真上の部屋。展望に優れたこの部分は応接室に使われていたようです。
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奥の部屋には伝統産業だった備中売薬に関する資料が並びます。
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警察庁舎の現存例は全国に数多くありますが、それらの中でもこの旧総社警察署は様式性に優れ、明治期の木造庁舎の傑作として極めて貴重といえます。
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by sunshine-works | 2012-06-11 20:22 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(2)
2012年 06月 07日
旧篠山町役場
篠山の近代建築その1

現在の篠山市の基となった多紀郡4町の一つ、旧篠山町の中心街に木造平屋の旧役場が残されています。
この建物は大正12年から平成4年まで篠山町役場として使われ、その後は観光施設として利用されています。
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篠山城址の北隣、交差する通りに沿ってL型に建てられた木造平屋建てのモダンな建物です。
コーナーに設けた正面玄関を起点に左右がシンメトリーに配置され、それぞれの面にも入口が設けられています。
複雑に重なる丸みを帯びた玄関屋根、ハーフティンバー式の破風、屋根上の望楼、両側の玄関に見られる個性的な庇形状、玄関周りを飾る切石等々、装飾性に豊み、庁舎らしい風格を備えた建物です。
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独特の外観を持つこの旧篠山町役場ですが、一説には同町に置かれていた陸軍歩兵70連隊建物の意匠を模したと言われています。ルネッサンス様式を思わせる意匠表現や羽目板の外壁、赤煉瓦の基礎等は確かに旧軍の施設で多く使われており、設計に際し何らかの意図があったとも思えます。
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3か所に設けられた玄関とその周辺を順番に。まずは、コーナーに設けられた主玄関。
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両サイドの入口。三方を大きく蔽う庇が特徴的です。
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当時のまま残る上げ下げ式の窓。
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城下町として栄えた篠山は地理的に京都と近く、その影響を受けて洗練された文化が根付きました。
大正期に建てられたモダン且つ独創的なこの庁舎は、この篠山のシンボルに相応しい存在として親しまれています。
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by sunshine-works | 2012-06-07 20:39 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(0)
2012年 04月 10日
旧手荘町役場
岡山県高梁市の近代建築その9

高梁市の西部、川上町の中心部に現在は高梁市川上地域局として使われている木造2階建ての建物があります。平成16年まで旧川上町役場が置かれていたこの建物は、川上町の基となった3町村の一つ、手荘町の役場として昭和4年に建てられました
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木造2階建て、下見板貼り、和瓦を葺いた寄棟屋根。この時代の公共建築の典型と言える取り合わせですが、随所に様々な意匠が凝らされ、豊かな個性を放ちます。
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建物中央に立ち上がる切妻屋根を被せた三角破風、太い丸柱が支える分厚い玄関庇、部分的に用いられるドイツ壁、ハーフティンバーによる山荘風の意匠等々、従来の役場のイメージから踏み出した新しい試みを見て取れます。
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建物正面に設けた二つの玄関。中心から逸れて不規則に並びます。
シンメトリーを旨とするこの種の建物は中央に入口を構えるのが本来です。
構造上あるいは用途上の何らかの理由で敢えてこの位置としたのでしょうか。
然程離れていない位置にこのような形で二つの入口が設けられているのも不思議な光景です。
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主入口となる右側の玄関庇。上部の破風と角度を合わせた分厚い三角屋根を乗せます。
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鋭角に組まれた三角屋根が建物中央に聳え立ちます。学校建築に良くある手法なので、当初この建物を見たときには旧校舎を転用したものかとも思いましたが、最初から役場庁舎として建てられたものでした。確かに、全体の雰囲気は築年も近いこちらの学校建築に似通っています。
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隣接して並ぶ別棟。モルタル造のこの棟は後年の増築と思われます。
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こちらは本館正面の見上げ。中間部にドイツ壁を用いています。
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by sunshine-works | 2012-04-10 22:27 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2012年 04月 06日
旧小川村役場
丹波の近代建築その6

丹波市の南部、旧山南町小川地区に資料館として使われていた古い役場建物が建っています。この建物は昭和30年に周辺町村と合併して山南町になるまで旧小川村役場として使われていたものです。築年は不明ですが、大正期のものと思われます。
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木造平屋建て、下見板貼、外壁上部をモルタル壁とし、寄棟屋根を葺きます。中央に折れ屋根の庇を持つ車寄せを構えますが、この部分以外には殆ど装飾要素を持たず、当時の地方村役場には珍しいモダンで垢抜けた造りとなっています。
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シンプルな意匠のこの建物に彩りを添える玄関部分。
庇の上には小さな棟飾りが乗せられ、三角破風には旧小川村の章が飾られます。
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側面から
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この旧小川村役場は資料館に改装する際にきちんと補修され、このような良好な状態が保たれていますが、地方に現存する役場建物には劣化老朽が進んで存続が危ういものが少なくありません。
資料館としての役目を終えたこの建物が今後どうなっていくのか気になる処です。
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by sunshine-works | 2012-04-06 20:40 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(0)
2012年 04月 02日
旧柏原町役場
丹波の近代建築その5

柏原の中心部に木造2階建ての古い庁舎が建っています。現在は丹波市役所柏原支所として使われているこの建物は、丹波市の基となった6町村の一つ、旧柏原町の町役場として建てられました。昭和10年築。設計:内籐克雄
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木造2階建、下見板貼、中央に車寄せを配し、建物両翼を一段前に張り出します。
両翼上部の折れ屋根、中央屋根を飾るドーマー窓や鴟尾、アーチを描く玄関ポーチの意匠、均等に並べられた上げ下げ窓等々、ルネサンス様式を基調とした当時の庁舎建築の姿を伝えます。
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設計者の内籐克雄は兵庫県技師を経て、出身地の小野市に設計事務所を構えました。学校や庁舎等の公共建築を得意とし、県の内陸部を中心に多くの作品を残しています。
*詳細はこちら
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三方にアーチを配したコンクリート造の車寄せ。庇はフラットでシンプルな造りです。
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近年に改修が施され、70年を超える建物にしては極めて良好に保たれています。部材の張替えや交換をしていると思われますが、原形を損なうことなく処理されています。
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複雑な形状の側面。この部分は後年に増築されていると思われます。
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遠方からの眺望。
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館内も当時の姿が良好に残されています。
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代々織田家の領下だった柏原の町は、今も武家町の面影を留めます。
柏原のシンボルとも言えるこの庁舎は、違和感無く古い町並みに溶け込んでいます。
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by sunshine-works | 2012-04-02 22:08 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(0)