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2019年 07月 07日
旧都野津町役場(都野津会館)
島根県江津市の近代建築その3

山陰本線江津駅から西へ一駅、都野津の中心部から程なくの場所にかつての役場建物が残されています。
この建物は旧都野津町役場として昭和12年に建てられました。
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鉄筋モルタル2階建て。スクラッチタイルを貼った壁面には縦長窓が並び、軒まで貫いた玄関両脇の付柱の上に三角破風を構えます。
和瓦を葺いた寄棟屋根、軒下の漆喰風の白壁、寺社を思わせる三角破風等、和洋を折衷した意匠で纏められています。
地方の町村役場としては規模が大きく、意匠も当時の流行を取り入れたモダンな造り。贅を凝らしたこの庁舎は地元の実業家の寄付によって建てられたそうです。
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昭和12年に建てられ、戦後の昭和29年に江津市と合併した後は公民館に転用されました。現在は地域のイベントスペースとして利用されています。
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各面に貼られたスクラッチタイル。腰周りには切石を廻らせます。
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こちらは西面の眺め。奥行きが深い構造が見て取れます。













by sunshine-works | 2019-07-07 10:56 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2019年 06月 30日
旧江津町役場
島根県江津市の近代建築その2

江津市中心部の南方、江の川の左岸に大正期に建てられた旧町役場が残されています。この建物は大正15年に江津町役場本庁舎として建てられました。
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隣接する神社の参道脇に建つ鉄筋コンクリート2階建て、寄棟造。正面側は中央、左、右それぞれに段状の三角パラペットを立ち上げ、垂直方向に付柱を添えます。柱間には縦長窓を廻らせ、壁面の要所をレリーフで飾るモダンな意匠。当時流行したアールデコ様式が取り入れられています。
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この建物は昭和29年に江津町と周辺町村の合併で江津市が発足した後も暫らくの間市役所として使われ、その後も公共用途に利用されて来ました。現在は郷土資料館として公開されています。
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特徴的な三角パラペット。幾何学模様のレリーフを飾ります。
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太い丸柱が並ぶ館内。改修によって当時の姿が保たれています。
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側面から裏側の様子です。
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by sunshine-works | 2019-06-30 10:46 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2019年 06月 23日
旧矢上銀行江津支店
島根県江津市の近代建築その1

前回紹介した山陰本線郷川橋梁の西詰に昭和初期に建てられた古い銀行店舗が残されています。
現在は商業施設として使われているこの建物は旧矢上銀行江津支店として昭和4年に建てられました。
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河岸の堤防と江の川橋の角地に建つ木造2階建て。モルタルの壁面と化粧タイルでコンクリート建物風に仕上げています。
アーチ型の窓枠、軒蛇腹やパラペット、壁面を飾るレリーフ、アールを描くコーナー等々、当時の商業ビルディングの意匠が随所に用いられています。
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高さのあるパラペットが廻らされていて陸屋根に見えますが、良く見ると寄棟屋根とも思える頂きが確認出来ます。
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1階と2階の窓間を飾るテラコッタ風のレリーフ。本格的な焼成品か左官の鏝で仕上げたものかは不明ですが、重要なアクセントとして壁面を引き締めています。
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コーナーに設けた入口。扇型の庇を張り出します。
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コーナーの軒下にも小さなレリーフを掲げています。


こちらは建物の北面の眺め。
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by sunshine-works | 2019-06-23 09:19 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2019年 06月 16日
山陰本線郷川橋梁
島根の鉄道遺産

海岸線に沿って進む山陰本線は江津市の中心部で江の川下流の広い川幅を渡ります。5連のトラスを連ねるこの郷川橋梁は大正9年に架けられました。
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明治45年に京都~出雲今市間が結ばれた山陰本線はその後も東への延伸を続け、大正9年には浅利~ 都野津間が開通し石見江津駅が開業します。
この延伸区間最大の工事となったのが川幅500メートルに及ぶ江の川の渡河で、山陰本線としては兵庫県の旧餘部橋梁と並ぶ大規模な橋梁工事となりました。
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中央に5連の単線曲弦ワーレントラス、その前後にプレートガーダーを連ねます。橋長486mは島根県の鉄道橋で最も長いもの、山陰本線全線でも鋼橋として最長となります。
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コンクリート製の橋脚は島根県内に現存する中でも初期のもの。全国的にもこの橋が架けられた大正後期頃にそれまでの煉瓦・石積み橋脚からコンクリート橋脚へ移行していきました。
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5連のトラス桁はそれぞれ製造者が異なり、当時を代表する橋梁メーカーの4社が受け持っています。
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美しい曲線を描く5連のトラス。左岸からの眺めです。
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by sunshine-works | 2019-06-16 11:42 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)