2007年 05月 30日
西宮砲台
西宮の近代建築その25

鳴尾から海沿いを西に向い甲子園浜を抜けて西宮浜へ進みます。公園になっている砂浜の一角に円筒形の奇妙な建造物が鎮座しています。今回はこのブログで紹介する(おそらく)最古の建築物を紹介します。
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慶応2年(1866年)、江戸幕府によって沿岸防御を目的に造られました。兵庫県内にはこの西宮の他に隣の今津や舞子にも同様の砲台がありましたがここ西宮と和田岬(神戸市兵庫区)の砲台が現存しています。
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中央の窓が大砲を撃つ砲眼。合計11個あります。
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砂地に建てるために松杭を1000本以上打って基礎としたそうです(案内板より)。
試射をしたところ煙がすさまじく実用に耐えなかったと言われています。結局一回も使用されないまま明治になり暫くは荒れるにまかせていたようですが大正11年に国史跡に指定され、その後数度の修復を重ねて今に至っています。
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花崗岩を積み上げた上に漆喰を塗って仕上げています。
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円筒形で全周同じ造りなのでどこから撮っても同じ顔です。
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海岸線側からの景色。
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# by sunshine-works | 2007-05-30 23:03 | 近代建築 | Trackback | Comments(2)
2007年 05月 26日
元鳴尾競馬場建物(武庫川女子大附属中学・高等学校芸術館)
西宮の近代建築その24

阪神甲子園駅から南へ進むと武庫川女子大のキャンパスが見えてきます。大学付属中学・高校の施設として使われているこの校舎はかってこの場所にあった鳴尾競馬場の建物を転用したものです。
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竣工は昭和10年。施工は大林組です。
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この面はかっての競馬場の正面入口にあたります。玄関周りの装飾は石を巡らした風格ある造りです。
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大きな庇が端まで伸びています。
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1階内部です。競馬場と言うより劇場の様な階段。
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天井の梁に施された飾り
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玄関部分に比べると他はシンプルな外観です。
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さりげなく軒蛇腹が巻かれています。
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古い写真を確認してみると、この面の反対側にはメインスタンドがありました。現在はこの建物だけが残っている様です。
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反対側に回って見ました。メインスタンドがあった場所は教室となっています。
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最上部に見える2本の柱と両脇の部屋は入口側建物の最上階です。かってはメインスタンドを見下ろしていた特等席だったのでしょうか。
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昭和初期の鳴尾~甲子園一帯はこの競馬場の他にもゴルフ、テニス、水泳、遊園地、(もちろん野球場も)等の施設が広がる一大レジャー地帯となっていました。しかし戦争の進展に伴いこの地に
軍需工場(川西航空機)が進出し競馬場はそっくり工場敷地に変わってしまいました。戦後、航空機工場の跡地は団地になりましたが、一部が武庫川女子大の校地となった事によりこの建物が校舎として再利用されているのです。

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*THANKS:この建物についてはこちらのブログ記事で知りました。素晴らしい建築を教えていただきありがとうございます。
喫茶店で瞑想して、 銭湯で元気になる

# by sunshine-works | 2007-05-26 23:04 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2007年 05月 24日
阪神電鉄鳴尾変電所
西宮の近代建築その23

甲子園球場から1駅隣が阪神鳴尾駅です。鳴尾は西宮市の東南部に位置し甲子園周辺から繋がる近郊住宅地として戦前に開発されました。鳴尾の駅前にあるこの変電所は一帯が宅地化されていった昭和初期に輸送力増強の目的で建てられた様です。
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鉄筋コンクリート2階建、変電所としては大きな建物です。
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1階壁面に巡らせたアーチがデザイン上の特色となっています。
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現在変電所としては使われていません。資材置き場になっている様です。
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かって送電鉄塔から引き込まれていた電線も外されており、碍子がその名残りを示しています。
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北面。この手の建物はどちらが正面か判りづらいのですが裏面と思われます。
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大きな窓です。
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窓が塞がれた跡でしょうか?
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北東からの眺め
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東面。こちらにも明かり取り窓があります。
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同じ面を遠景から。
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変電所としての機能を止めたこの建物ですが鳴尾駅前の再開発事業が計画されており近年中に取り壊されてしまう様です。駅前の1等地に休眠施設を残しておく事はままならないのでしょうが、再生利用して残してほしいものです。(規模は異なりますが奈良の近鉄富雄駅の変電所など素晴らしい事例もあります。)

# by sunshine-works | 2007-05-24 01:30 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2007年 05月 21日
神戸女学院6(ケンウッド館、エッジウッド館、他)

西宮の近代建築その22

神戸女学院の最後はキャンパスの北東にある元宣教師住宅2棟を紹介します。

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ケンウッド館

北面の入口付近。裏口にあたります。
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これも北面。画面中央は裏口の張出部分の側面。
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西側からの景色。右手下側のアーチ部分の中に玄関があります。
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西側の玄関周り。
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ベランダのある南側が正面です。玄関も相応しい造りとなっています。
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こちらは東面。4面其々に異なった印象です。
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エッジウッド館

ケンウッド館の東隣にある建物です。研究室として使われている様です。

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南面。ケンウッド館に比べるとシンプルなデザインです。
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玄関脇にある八角窓
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東側の窓
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北面
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ケンウッド館の西側にあるボイラー室の煙突。
体育館横の煙突とはだいぶ異なったデザインです。
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正門へ戻ってキャンパスを後にします。美しいキャンパスも見納めです。
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*ヴォーリズの手がけた3つの大学シリーズは今回で終了です。西宮の近代建築巡り、次回は南へ下がって鳴尾周辺を紹介します。

# by sunshine-works | 2007-05-21 02:08 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)