カテゴリ:近代建築 島根県( 54 )

2018年 06月 24日
温泉津温泉薬師湯
島根県大田市の近代建築その5

大田市西部の温泉地温泉津の中心部に古い木造洋館が残されています。この建物は大正8年に浴場として建てられました。
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木造2階建て寄棟造り。下見板貼りの外壁、1階中央と2階窓に並ぶアーチ、屋根上のドーマー窓等々、折衷様式を用いたモダンな意匠です。
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1階中央に構えるアーチは元の玄関跡。玄関周りは後年に改装されています。
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戦後に新館が建てられた後は倉庫として使われ、平成16年にギャラリー併設のカフェに改装されました。店内は浴場として使われた当時の豪華な内装が活かされています。
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隣に建てられた新館。昭和29年築。新館と旧館が並ぶこの一角は温泉津温泉のビューポイントとなっています。
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by sunshine-works | 2018-06-24 12:07 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 06月 17日
旧大森区裁判所
島根県大田市の近代建築その4

前回紹介した旧邇摩郡役所から街道に沿って町並みを進んで程なく、明治期に建てられた裁判所が残されています。現在は大森町並み交流センターとして使われているこの建物は明治23年に大森区裁判所として建てられました。
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区裁判所は明治23年に制定された法令により地方裁判所の下に置かれた下級裁判所で、現在の簡易裁判所に近い役割を果たしていました。
島根県内には計8箇所置かれましたが、現存するのはこの大森区裁判所のみで、全国的にも明治期の裁判所建物の現存例として貴重な存在となります。
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全体の意匠は和風を旨とした儀洋風建築。中央の玄関庇は寺社を思わせます。
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敷地の入口には木製の門柱と門扉を構えます。
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by sunshine-works | 2018-06-17 11:22 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 06月 10日
旧邇摩郡役所
島根県大田市の近代建築その3

石見銀山の中心部、大森地区の一角に古い役所建物が残されています。現在石見銀山資料館として使われているこの建物は明治35年に旧邇摩郡役所として建てられました。
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旧代官所の敷地に建つ長屋門と土壁で囲まれた木造平屋建切妻造。島根県内に幾つか現存する和風を旨とした役所建物の一つです。
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郡役所は府県と町村の中間に置く自治体として明治中期に制定され、全国に設置されますが、自治の煩雑を招くとして30年足らずで廃止されてしまいます。その為、郡役所自体の現存例は希少なものとなりますが、島根県には4つもの郡役所が残されています。
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寺院風の玄関庇。羽目板張りの外壁も寺院や学校建築を思わせます。
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周りを囲む塀と門は旧代官所時代の築です。
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by sunshine-works | 2018-06-10 12:00 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 06月 03日
旧大田町産業会館
島根県大田市の近代建築その2

大田市の中心部の一角に古い洋風建築が残されています。
現在大田市医師会館・準看護師学校として使われているこの建物は昭和12年に大田町産業会館として建てられました。
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木造2階建てですが、壁面全面に化粧タイルを張り、屋上にパラペットを立ち上げて鉄筋コンクリート造風の外観に仕立てています。
建物中央に玄関を張り出し、シンメトリーに両側を配置、大きな窓を廻らせたモダンな意匠です。
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元々の市街地の中心だった一角に位置するこのモダンな建物は町のランドマーク的な存在だったと思われます。
昭和12年に大田町産業会館として建てられた後、太田町役場から大田市役庁舎を経て商工会議所に使われ、平成初期に現用途に転用されています。
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窓枠はアルミサッシに換えられていますが、その他は概ね当時のまま。状態良く保たれています。
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建物裏側。中央部が後方に伸ばされています。
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by sunshine-works | 2018-06-03 13:40 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 05月 27日
江津駅跨線橋
島根の鉄道遺産

前回は大田市駅に現存する日本最古の鋳鉄製跨線橋支柱を紹介しましたが、大田市の西隣の江津市の中心駅にも同様の跨線橋支柱が設置されています。この跨線橋支柱には明治45年製の刻印が記されています。
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江津駅の開業は大正9年。明治45年製造のこの跨線橋がいつ、どこから移されたのかは不明ですが、嵩上げによって基部が埋没した状態を察すると設置されてから相応の時間が経過していると思われます。
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裏側の様子。よく見ると張線の付け根もコンクリートで埋められています。
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跨線橋内部の構造は大田市駅と殆ど同じ。移築時に組まれたものと思われます
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対向ホームからの眺め。
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三江線が乗り入れていた3番線ホーム。撮影時には廃線直前の三江線列車が停車していました。
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by sunshine-works | 2018-05-27 11:30 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 05月 20日
大田市駅跨線橋
島根の鉄道遺産

大田市の中心駅、大田市駅は大正4年の開業。現在の駅舎は戦後に建てられた鉄筋コンクリート造の近代的なものですが、二つのホームを結ぶ跨線橋には明治23年に製造された鋳鉄製の支柱が使われています。この跨線橋支柱は現役で使われているものとして最も古いものとなります。
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全国各地に明治期に製造された鋳鉄製の跨線橋支柱の現存例は多数ありますが、この大田市駅跨線橋に記されている1890年製造を上回る例は無く、鉄道院設立以前のものとして貴重な現存例となります。
大田市駅の開業は大正4年となるので他所から移築されたのは間違いありませんが、どこから移されたかは不明です。
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跨線橋本体は板張りの古い造り。跨線橋の移築時に組まれたものと思われます。
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その後の鉄道院、鉄道省時代の鋳鉄製支柱と異なり、正面には何の刻印も在りません。側面には「makers kobe」「1890」と刻まれています。
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支柱の構造や配置はその後の鉄道院規格と同じ物。角柱に笠を重ねたこの意匠にはどこか和風のイメージを感じます。
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1番線ホームからの眺め。
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by sunshine-works | 2018-05-20 12:21 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 05月 13日
山陰本線島根県内区間の木造駅舎2
島根の鉄道遺産

山陰本線は明治41年4月に鳥取~安来区間が開業、同年11月に県都松江まで繋がれ、2年後に出雲今市まで路線が通じます。
出雲以西の区間は大正年間に順次延伸され、昭和3年の飯浦~須佐間の開通によって島根県内の全区間が完工します。
以前に出雲地区に現存する山陰本線の木造駅舎を紹介しましたが、今回は出雲以西の区間に残る木造駅舎の3駅を紹介します。
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大田市東部の羽根駅。大正4年に小田~大田間の延伸によって設置されました。
開業時に建てられた駅舎本屋が今も使われています。
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駅舎正面側。右に寄せた入口、切妻の庇、羽目板張りの壁面、外壁上部を漆喰で仕上げます。大正から昭和初期に建てられた地方木造駅舎の典型例の一つです。
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一駅西の久手駅も大正4年の築。羽根駅と殆ど同じ意匠の駅舎が現存します。
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ホーム側からの眺め。こちら側も羽根駅とそっくりです。
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大田から仁万までの区間は大正6年に延伸されました。この区間に後年設置された静間駅は大正15年の開業。この駅にも開業当時の駅舎本屋が現存します。
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ひっそりとした待合室を抜けてホーム側へ。
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by sunshine-works | 2018-05-13 13:08 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 05月 06日
旧久手信用購買販売利用組合会館(高砂会館)
島根県大田市の近代建築その1

大田市の東部、久手町の中心部に塔屋が聳える洋風建築が建っています。この建物は久手信用購買販売利用組合会館として昭和9年に建てられました。設計:岡田孝男
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山陰本線久手駅の北方、駅から程近い一角に建つ木造モルタル2階建て、寄棟造り。南東角の階段室頂部に塔屋を構えます。
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塔屋部分の見上げ。入口周り以外装飾要素が少ない建物ですが、塔屋周りはスパニッシュ風の意匠が施されています。
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1階角に設置された玄関。ポーチの奥にファンライトを備えた入口扉、両脇にはアーチ型の小窓を並べます。
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建物側面から裏側の景色。
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信用購買販売利用組合は全国各地で発足した産業組合の組織で、戦後に農業協同組合、JAや信用組合へ発展します。
旧産業組合の建物の現存例は珍しく、この建物は貴重な存在の一つとなります。
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by sunshine-works | 2018-05-06 12:18 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 29日
旧谷小学校
島根県飯南町の近代建築

島根県飯南町の南部、広島県境近くの山あいに昭和初期に建てられた旧小学校校舎が残されています。現在は地域の交流施設として使われているこの建物は昭和3年に建てられました。
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木造2階建て切妻造、外壁は下見板貼り。玄関を中心にシンメトリーに建物を配置、南面に大きな窓を廻らせる当時の木造校舎の典型的な意匠です。
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中央の玄関。切妻庇の破風には校章が飾られています。
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側面の眺め。
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校舎東側にも平屋建ての古い木造建物が残されています。現在保育所として使われているこの棟も旧谷小学校の建物として建てられたものと思われます。
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この棟の正面側の景色。年代的には更に古いものとも思えます。
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by sunshine-works | 2018-04-29 11:21 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)
2018年 04月 22日
旧粕淵村役場
島根県美郷町の近代建築

美郷町の中心部、粕淵地区の一角に元村役場の庁舎として建てられた建物が残されています。現在は民間の事業所として使われているこの建物は旧粕淵村役場として建てられました。昭和2年築。
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木造2階寄棟造り。玄関庇上部にバルコニーを乗せ、アーチ窓を各面に廻らした儀洋風建築。島根県に現存する幾つかの旧町村役場の中でも意匠に優れ、竣工時の姿が良く保たれた建物です。
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粕淵村はその後粕淵町へ昇格、戦後の昭和30年に周辺町村と合併して邑智町となります。この建物はそれぞれの役場庁舎として引き継がれ、昭和40年まで使われました。その後民間の縫製会社の所有となりましたが、現在は休眠状態となっています。
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竣工当時の状態が保たれた各部の状況。玄関入口のみサッシに換えらていますが、各窓は当時のままの木枠のアーチ窓が残されています。
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by sunshine-works | 2018-04-22 11:49 | 近代建築 島根県 | Trackback | Comments(0)