カテゴリ:近代建築 広島県( 37 )

2018年 02月 18日
尾道市街地の近代建築2
広島県尾道市の近代建築その12

前回に続いて尾道市街地に残るその他近代建築の紹介、今回は中心地区からやや離れた外周部を中心に。
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尾道駅から西へ進んだ一角に建つ海運会社の社屋。この周辺は港湾関係の施設が数多く建てられました。
この加藤海運尾道支店は昭和10年頃の築。因みに以前には同社の旧兵庫支店を紹介しました。
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この建物に隣接して煉瓦倉庫が建っています。現在はレストランとして使われているこの建物は同社の穀物倉庫として昭和25年に建てられました。
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近くに建つこの建物も元は海運関係の倉庫と思われます。
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駅前へ戻って山陽本線の北側へ。踏み切りの傍に建つ元店舗建物。
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線路の北側の急斜面に立ち並ぶ家々の一角に建つモダンな洋館。旧鳥居邸は昭和6年の築。現在は宿泊施設となっています。
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尾道市街地を南北に仕切る山陽本線は尾道駅の東側約2キロを築堤で進みます。
この箇所には明治24年の福山~尾道開通時に設置された煉瓦拱渠が複数現存しています。
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かつて金融街として栄えた銀行浜の一角、旧住友銀行尾道支店の並びに建つ店舗。詳細不明ですが銀行建築の雰囲気が残る建物です。
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この建物の隣に建つ商家の煉瓦壁。
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by sunshine-works | 2018-02-18 20:52 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2018年 02月 11日
尾道市街地の近代建築1
広島県尾道市の近代建築その11

ここまで数回に亘って尾道市中心部に残る代表的な近代建築を紹介してきましたが、尾道駅前から東に細長く連なる商業地区周辺にはそれ以外にも大小様々な近代建築が現存しています。
今回と次回でこれらを紹介して行きます。
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尾道駅前の通りに面して建つ商業ビル。現在は1階に地元尾道の惣菜店が入居しています。
角地にアールを描く鉄筋コンクリート3階建て。築年は不詳ですが、昭和初期の築と思われます。
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江戸期から商業と海運を中心に栄えた尾道は明治期には備後の中心として更なる発展を遂げ、市街地には官民の様々な近代建築が建てられます。
尾道の市街地は大きな空襲被害を受けず戦渦を免れますが、戦後の備後地区の商工業の中心が隣の福山に移った事や狭い街路が入り組む複雑な地合い故に再開発は緩やかで、古い町並みと共に多くの近代建築が良好な状態で残される事となります。
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通りを挟んで建つこの建物もおそらく昭和初期の築と思われます。
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駅前から東へ延びる海岸通り沿いの建物を幾つか。
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現在飲食店となっているこの建物は元海産物問屋のビルとして建てられました。
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海岸通りから中心街へ繋がる通り沿いにも幾つかの古い建物が現存します。
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商店が連なる中心街。アーケードの両側に看板建築風の建物が数多く残されています。
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商店街の中程に建つ古い銭湯をリノベーションした店舗。
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by sunshine-works | 2018-02-11 21:10 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2018年 02月 04日
旧住友銀行尾道支店
広島県尾道市の近代建築その10

前回は大正期に建てられた旧尾道銀行本店を紹介しましたが、この並びには更に古い歴史を持つ銀行建物が残されています。現在は尾道市の施設として使われているこの建物は住友銀行尾道支店として明治37年に建てられました。
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別子銅山と住友本家の置かれた大阪の中間に位置する尾道は住友家にとって重要な拠点でした。
明治24年に山陽鉄道が尾道まで延伸した翌年、尾道には神戸に継ぐ分店が置かれ、明治28年の新居浜-尾道間の航路開設によって別子銅山と大阪を結ぶ海陸の中継点となった事で尾道の重要度は更に高まります。
住友銀行尾道支店は同年に銀行業に進出した住友銀行初の支店として住友尾道分店の敷地内に開設、9年後の明治37年に当地に移転新築されます。
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木造平屋建寄棟造。前面に並ぶ縦長窓をアーチが囲みます。一見するとコンクリート造や石造風に見えますが木壁にモルタルを盛ったもの。
この住友銀行尾道支店は、後に住友営繕を経て日建設計へと繋がる住友臨時設計部を率いた野口孫一の初期の作品となります。
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市の管理部件となっていますが、現状は各部の劣化が進んだまま放置された状態。最低限の補修はされているのでしょうが何らかの措置が必要と思われます。
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裏面の眺め。こちら側には活用されている気配があります。
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by sunshine-works | 2018-02-04 21:27 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2018年 01月 28日
旧尾道銀行本店
広島県尾道市の近代建築その9

尾道駅前から連なるアーケード街の途中を南へ下って程なく、かつて銀行浜と呼ばれていた一角に大正期の銀行建築が残されています。現在おのみち歴史博物館として使われているこの建物は尾道銀行の本店として大正12年に建てられました。
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角地に建つ鉄筋コンクリート2階建て。道路に面した二面に化粧タイルを貼り、アーチで囲んだコーナーの入口周りを切石で飾ります。大正期の銀行建物ですが当時としては非常にモダンな意匠です。
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良港に恵まれ鉄道との中継地となった尾道は広島県東部随一の経済都市として栄え、この銀行が建てられた一帯には多くの金融機関が建ち並びました。
尾道銀行はこの建物が竣工した8年後に備後地区の2銀行と合併、戦後に芸備銀行を経て最後は広島銀行の主張所として平成16年まで使われました。
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後ろ側からの眺め。小さな入口をアーチが囲みます。
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by sunshine-works | 2018-01-28 23:45 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2018年 01月 21日
旧尾道商業会議所
広島県尾道市の近代建築その8

尾道駅前から東へ細長く連なるアーケード街の途中にかつて尾道商業会議所として使われた建物が観光施設として残されています。鉄筋コンクリート造の商工会館として日本最古となるこの建物は大正12年に建てられました。
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鉄筋コンクリート3階建て。1階正面部分を切石で飾り、上階壁面は化粧タイル貼り。商都として発展を遂げた尾道の商業会館に相応しい風格を備えます。
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アーケード街に面した玄関部分は花崗岩を巡らせた重厚な意匠。庇上部には白タイルの銘板やモールド飾りを配します。
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建物の2階3階は吹き抜け構造の議場が設けられていました。記念館となった現在も当時の状態が再現されています。
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側面の眺め。間口に対して奥行きの深い建物です。
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第2回プラチナブロガーコンテスト



by sunshine-works | 2018-01-21 23:57 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2018年 01月 07日
旧和泉家別邸
広島県尾道市の近代建築その6

尾道の市街地の北方、山陽本線を跨いだ山側の斜面は元々は寺社地に使われていましたが、明治以降は住宅地として多くの家々が建てられ、坂の町としての景観を形成します。
これらの建物は各時代の様々な形態、意匠で建てられますが、その中でもユニークな建物として知られているのが、今回紹介する旧和泉家別邸です。
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斜面の途中に建つ木造2階建て。不整形な敷地一杯に建てられた僅か十坪程の小さな家屋。箱物製作販売を営む和泉家の別邸として昭和8年に建てられました。
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坂の麓からの眺め。外壁は下見板張り、入母屋造り。一階と二階は相似形ではなく、窓の配置も不規則、小屋根や庇が幾重にも重なります。
道路側からは見えませんが、奥にはモルタル造の洋館部分が設けられており、いわゆる儀洋風の造り。その特異な外観からガウディハウスと証される事もあります。
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小ざっぱりとした引き戸の玄関
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坂を上って側面と裏側を眺めます。
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by sunshine-works | 2018-01-07 23:59 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2017年 12月 30日
土堂小学校・久保小学校
広島県尾道市の近代建築その5

古くから商都として栄えた尾道には明治以降様々な洋風建築が建てられ、現在も多くの近代建築が残されていますが、この尾道には広島県内唯一となる戦前に建てられ今尚現役で使われる鉄筋コンクリート造の小学校校舎が2例存在します。
今回は尾道市街地に建てられたモダンな小学校校舎を紹介します。
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尾道駅の程近く、市街地北側の斜面石段を登った先に建つ土堂小学校。昭和12年に建てられた東校舎が現存しています。
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2階の窓はファンライトを設けた縦長アーチ窓。
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建物やや右に寄せて構えた玄関。ポーチを囲む側壁は目地を水平方向に切ったアールデコ風の意匠です。
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尾道の市街地の東部、東久保町にも同時期に建てられた鉄筋コンクリート校舎が現存します。
久保小学校は昭和8年の築。
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L型に繋がる鉄筋コンクリート3階建て。柱間に3連の縦長窓を並べその上部をアーチの繰型で飾ります。
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玄関ポーチ、その上部の階段室、両脇に並ぶ窓間、それぞれに配されたアーチが美しく調和します。
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3面をアーチが囲む玄関ポーチ。
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L字型の交点にも通用口が設けられています。
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第2回プラチナブロガーコンテスト




by sunshine-works | 2017-12-30 23:57 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(2)
2017年 12月 23日
旧尾道警察署
広島県尾道市の近代建築その4

尾道市の中心街から国道を西へ。三原市との市境近くに古い木造洋館が残されています。
現在民間企業の事務所として使われているこの建物は尾道警察署の庁舎として明治33年に建てられました。
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木造2階、寄棟造り。正面に切妻屋根の棟を張り出します。下見板貼りの外壁に縦長窓を並べた儀洋風様式。明治33年の築年は尾道に現存する近代建築としては最古級の建物となります。
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建物北面、国道2号線からの眺めです。
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by sunshine-works | 2017-12-23 22:31 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2017年 12月 16日
長江浄水場

広島県尾道市の近代建築その3

前回は尾道の近代水道創設時に設けられた貯水ダム久山田水源地を紹介しましたが、同時期に開設された浄水場が現存施設として使われています。この長江浄水場は大正14年に竣工しました。
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久山田貯水池から南西へ約2キロメートル、市街地を望む高台に据えられた長江浄水施設は緩速濾過池4基を中心とする施設で、最大配水量4,500㎡の規模を備えます。
この長江浄水場には大正14年に設置された一連の施設の殆どが当時のまま残され、今も現役施設として使われています。
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敷地の中央、半扇状に並ぶ4つの濾過池。緩速濾過方法は水道創成期に各地の浄水施設に取り入れられましたが、広い敷地が必要な事、原水の品質が高くないと浄化できない事等で、その後は浄水効率に優れた急速濾過方法に置き換わっていきます。
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半円扇型に並ぶ濾過池の内側地下には半径14メートルの配水池が設けられ、その中央地上部に12角形の上屋が建てられています。
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この浄水場は非公開施設ですが、事前に申し込むと見学が可能。特別に配水池上屋内部を見せて頂きました。
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敷地の隅にある着水井。久山田貯水池から送られた原水を受ける施設です。
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敷地入口近くに建つこの施設はベンチュリー上屋と呼ばれるもので、配水量を計測するメーターを収めています。
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by sunshine-works | 2017-12-16 23:57 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
2017年 12月 09日
久山田水源地堰堤
広島県尾道市の近代建築その2

尾道市の中心部から北西方向へ。
険しい勾配を上った先に尾道の近代水道創設時に築かれた水道ダムが置かれています。
石貼りの堰堤が美しい円弧を描くこの久山田水源施設は大正14年に竣工しました。
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コンクリートに切石を貼った堰堤は重力式とアーチ式の複合形式。堤長75メートル、堤高22メートル、最大貯水量は74万立米。開設時の給水人口は約4万人に及びました。
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海岸線近くまで山が迫り、大きな河川が無い尾道は古くから用水に恵まれず、近代水道の開設に際しては貯水ダムを設置して給水する方法を採用します。
水道事業の計画段階に於いては同じような地理的背景を持ち、全国に先駆けて水道ダムを運用していた神戸市に範を求め、技師長には元神戸市の水道課長を招聘。水道事業全体の設計も神戸の水道に深く係わった佐野藤次郎の原案が基となっています。
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麓から見上げた堰堤部。中央に越流口を設けます。
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湖面からの眺め。堰堤上部は通路となっていて対岸に渡ることが出来ます。
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by sunshine-works | 2017-12-09 23:57 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)