2008年 08月 19日
山田池堰堤(山田池ダム)
神戸北区の近代建築その4

豊かな自然に囲まれた北区には大規模な水源施設が築かれました。今回と次回は近代土木遺産として残る2つのダムを紹介します。
北区の西部、三木市の境界近くに農業用水のダムとして築かれた山田池堰堤(ダム)。現在はその役目を終えていますが、今も竣工時の美しい姿を留めています。
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宮水に代表される優れた天然水を産する六甲山系ですが、山麓の西に繋がる東播磨地域は流量豊富な河川に乏しく、降水量も少ない(全国平均の半分程度)水に恵まれない土地でした。稲作には適さず畑作中心に細々と耕作が営まれていました。
明治になると現在の神戸市北区から西側の三木、加古川、明石一帯に農業用水を供給する長大な疎水を通すプロジェクトが民間主導で進められます。難工事の末に明治中期に淡河川疎水、大正期に山田川疎水が築かれます。この両疎水を補強する目的で昭和8年に完成したのがこの山田池ダムでした。
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構造としては重力式ダムと呼ばれる形式です。自然石を積み上げてモルタルを充填する工法で造られています。
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下から眺めた堰堤。
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堰堤の上部(天端)。
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中央に設けられた取水塔。神戸兵庫区の烏原ダムや淡路の上田池ダム等この時代のダムに多く見られるデザインです。
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淡河川・山田川疎水の開通とこれを補う山田池ダムの完成によってこの流域一帯は稲作地帯に変貌していきます。上水を供給する水道ダムが近代都市の基盤となった以上に農村地帯の生活基盤を大きく変えたのがこれら一連の疎水事業でした。
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by sunshine-works | 2008-08-19 23:18 | 近代建築 | Trackback | Comments(2)
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Commented by 太郎 at 2008-08-23 10:40 x
緑深い山の中の静かなたたずまい
澄んだ空気と野鳥の声を想像してます。!
ダムの石積み・・・柔らかな曲線が
なんとも美しいです。
写真もとてもきれいです。
Commented by sunshine-works at 2008-08-24 01:35
太郎さんこんばんは。
街中の建物と違って自然の中に聳えるダムには独特の美しさがありますね。山歩きが大変ですが苦労の甲斐があります。


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