2008年 06月 12日
神戸中央区の近代建築その53 異人館通りを更に東へ進みます。通りの北側は斜面を階段で上っていく家々が並んでいます。現在は華僑総会の施設となっているこの洋館も細い石段を上った先の眺めの良い高台に建っています。元々はゲンセン邸として建てられたこの建物は明治42年の築とされています。 下見板の外壁、大きく巡らせたガラス貼りのテラス、鎧戸付のベイウインドウ等おなじみのコロニアル様式です。ガラス窓の範囲が大きく、前面の大部分は窓となっています。 窓の範囲は側面にも大きく回り込んでいます。 この建物の旧名称であるゲンセン氏の来歴を探してみましたが詳しい情報は判りませんでした。名前からはドイツ系と思われますがどのような人物だったのかは不明です。 この建物は公開されていないのですが、運良く管理の方に許可を得て撮影が出来ました。観光施設や商業施設然としていない、自然な風合いが良い味を出しています。 石の基礎の間は格子が組まれて通気口になっています。 側面の基礎は煉瓦を積み上げています。 側面に設けられた玄関。 側面からの眺め。大きな切妻が特徴的です。 下の通りから見上げた眺め。下の車庫の妻屋根の形は意図的に本宅に合わせてあるように思えます。 北野地区には今も住居として、あるいはこの旧ゲンセン邸のように団体の施設として、家屋本来の使われ方をしている建物が少数ながら残っています。建物として最も望ましいのは家として使い続ける事なのですが、維持・管理していくのはなかなか難しくなって来ているようです。
by sunshine-works
| 2008-06-12 00:55
| 近代建築 兵庫県
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from 散策とグルメの記録
at 2008-07-02 06:04
タイトル : 神戸華僑総会(旧ゲンセン邸)
本日は神戸華僑総会(旧ゲンセン邸)を紹介します。 住所:神戸市中央区北野町4-2-1 竣工年は明治42年(1909)年頃 設計者はA.N.ハンセル(Alexander Nelson Hansell) 設計者のハンセン(1857-1940)はイギリス人で明治21年(1888)神学校の教師として 来日したが日本では建築家として神戸で数多くの洋風建築を残している。 撮影の年月日はすべて2007-10-14。 ... more
こちらの記事にTBさせて戴きました。
事後で申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。
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