2008年 05月 11日
神戸中央区の近代建築その45 相楽園を抜けて北方向へ、坂を上っていくと斜面に沿って閑静な住宅街が続きます。この諏訪山地区の奥に80年以上の歴史を持つ神戸山手女子中学・高校が建っています。 神戸山手高等女学校時代の昭和11年に建てられた校舎が本館として現在も使用されています。*写真右手が本館 明治以降、阪神間の山裾には多くの学校が建てられましたが、この学校も私立女子校として大正13年に創設され大正15年に当地に最初の校舎が竣工します。男女別学が一般的だった当時、神戸市内に女学校が少なかった事を憂いた地元の有志によって設立されたそうです。 昭和初期の学校建築に多く見られるデザインです。アーチを模った枠型に縦長窓を整然と配列し、垂直柱に段を付けてアクセントとしています。 アールデコ風の玄関部分。 本館の両側には戦後に増築された棟が繋がっています。 こちらは南館 こちらが北館 北館の前から見た本館 神戸市内に現存する戦前の鉄筋コンクリート校舎はこの他にも幾つかありますが、老朽化により徐々にその数は少なくなってきています。とりわけ私学の場合は設備環境が生徒募集の重要なポイントとなるので、ある面仕方の無い事かも知れません。大学と異なって限られた校地の中では旧館を残して新館を建てる事にも限界があります。 とは言え、由緒ある校舎を壊してしまう事は残念な事です。部分保存であっても名残を残して欲しいものです。
by sunshine-works
| 2008-05-11 12:59
| 近代建築 兵庫県
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