2008年 01月 28日
神戸中央区の近代建築その20 海岸通りを挟んで郵船ビルの向かい側に小さなビルがあります。以前はオール商会(Aall & Company)という外資系海運会社の社屋でした。現在は丸亀組という海運会社のビルとなっています。築年度、建築データ不詳。デザイン的特徴からは大正末から昭和初期のものと思われます。 鉄筋コンクリート3階建、最上階の窓の一部がアーチ窓、軒と胴に控えめなコーニス(蛇腹)が付けられています。 海岸通りの南側(海側)は現在では埋め立てられて多くの建物が建っていますが、以前は海岸線となっており、整然とビルが並ぶ北側に対して南側は建物はほとんど無い状態でした。但しメリケン波止場の付根にあたるこの場所には建物が建てられていたようです。現在のこの建物かどうかは不明ですが昭和9年の地図でもこの場所に建物が表示されています。 このビルの以前の所有者だったオール商会もノルウェイ資本の海運会社でしたが、海岸通りは鉄道駅のある三宮や元町から距離があり、神戸港を活動拠点とする業種以外には不向きな場所だったようです。殆どのビルは何らかの形で貿易や海運に関わる事業者の社屋でした。 玄関扉は付け替えられていますが、段々になっている枠が面白い表現です。 海岸通りの北側に並ぶ大会社のビルに比べるととても小さな建物ですが、大きなビルとはまた違った味わいのある建物です。
by sunshine-works
| 2008-01-28 01:21
| 近代建築 兵庫県
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