2007年 09月 22日
神戸灘区の近代建築その9 神戸大学の最後は現在の経済学部・経営学部の校舎、旧神戸商業大学の本館だった建物を紹介します。昭和7年築。設計:文部省 校門を抜け大きな階段を登った先の棚地に聳えるように建っている長大な校舎です。 時計台となっている中央の塔屋の高さと左右対称に伸びる建物の長さの均整が取れた美しいシルエットとなっています。 本館らしく玄関ポーチは風格のある造りです。庇を支えるアーチに施された模様や入り口の周り枠の飾り等、他の校舎には無い細かなこだわりが見られます。 手前にある半円型のオブジェのような物は灯具だと思われます。 建物裏側。兼松記念館と良く似た造りです。この建物も裏側の左右に両翼を伸ばしたコの字型構造となっています。 建物各部詳細。 館内の景色をいくつか。 柱に取り付けられている照明具。不思議な形です。 時計台の裏側の中央階段。 阪神間には六甲の山並に沿って数多くの学校が建てられました。 平野部が狭い為にまとまった校地を得るには丘陵地しか無かった事、都心の喧噪から離れるには絶好のロケーションであった事がその理由でしょうか。どの学校も朝夕には坂を行きかう学生たちで溢れています。それにしてもこの六甲台のキャンパスに徒歩で行くのは並大抵な事ではありません。ちょっとした山歩きの覚悟が必要です。 神戸商業大学は東京商業大学(現在の一ツ橋大学)に次いで設立された日本で2番目の国立商業大学でした。校地の選定をめぐっては大阪と神戸の争いとなったのですが大方の予想を覆して国際貿易港である神戸が相応しいとの理由から選ばれたそうです。大大阪と呼ばれ当時日本一の経済都市だった大阪を破っての決定だけに神戸人はさぞかし溜飲を下げた事と思います。
by sunshine-works
| 2007-09-22 23:55
| 近代建築 兵庫県
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Comments(2)
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from ひろの東本西走!?
at 2009-01-07 23:05
タイトル : 2009年の歩き初めは神戸大学へ
今年最初の街歩き・近代建築探訪は、実家の近く(堺市の浜寺諏訪森町や昭和町)や義姉の住まいの近く(蛍ケ池~石橋)の住宅街をそれぞれ1、2時間ブラブラと歩いたのですが、これらはいずれも何度か歩いたことのあ... more
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station
at 2007-12-08 06:31
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神戸大経済系の校舎、重厚すぎです。
素晴らしい!
0
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at 2009-06-30 10:34
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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