2024年 12月 22日
旧須崎警察署佐川分署
高知県佐川町の近代建築

土讃線佐川駅から南西方向へ程なく、酒蔵が並ぶ古い街並みの一角に、明治期に建てられた木造建築物が残されています。
この建物は須崎警察署佐川分署として明治19年に建てられました。
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木造二階建て寄棟造、屋根は桟瓦を葺き、壁面は下見板張り。中央の車寄せの上にバルコニーを乗せ、頂部にアーチ型の破風を掲げます。玄関ポーチのギリシア風の円柱や各面に並ぶ鎧戸付きの縦長窓、軒や階間を仕切るコーニス、階段やテラスに添えられた手摺子等々、明治初期の建築意匠が随所に盛り込まれています。
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城下町として栄えた佐川の中心街の一角に明治19年に建てられた旧須崎警察署佐川分署は、高知県内に残る洋風建築物として最も古いもので、警察庁舎としても埼玉県の本庄警察署や山形県の鶴岡警察署、以前に紹介した愛媛県の宇和島警察署 等に次ぐ最古級の現存例となります。
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側面から裏側の眺めです。
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玄関両脇に構えるトスカナ式を模したオーダー柱。庇を支えバルコニーを貫いて破風に繋がるこの意匠は明治期の庁舎に多く見られます。
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この建物は昭和5年に警察庁舎の役目を終え、移築されて地元の青山文庫の施設や民具館に使われます。平成21年に竣工時の場所に再移築され、警察署当時の姿を復元して公開施設となります。
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入口の柵や階段を彩る手摺子(バラスター)。この形状は明治期の木造洋館に広く使わたものですが、これらが美しく連なる眺めは建物の意匠のポイントとなっています。


小さなバルコニーにも同様な手摺子が使われています。
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by sunshine-works | 2024-12-22 13:06 | 近代建築 高知県 | Trackback | Comments(0)


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