2023年 06月 04日
広島県広島市の近代建築その18 広島市の中心部から太田川を渡って市の西部へ。住宅街の一角に現在は使われていない古い水道施設が残されています。 広島市の近代水道は、日清戦争で大本営が置かれ陸軍の拠点となった事を契機に明治31年に開設され、中国地方では海軍水道として設置された呉市に次ぐ古い歴史があります。 最初の浄水場は広島市の北部、旧牛田村に設けられ、太田川のデルタ地帯を中心とする市街地をその給水範囲として始まりますが、その後の市域の拡大に伴って昭和初期に太田川西岸まで送水管は延ばされます。 浄水場から距離のあるこの一帯に配水するに際し設置されたのが己斐調整場で、一段高い台地上の配水池に上水を蓄え、太田川西岸地域に送水を行いました。
昭和20年8月6日の原爆投下時、高台に建つこの建物は側面を爆心地に向けていました。頑丈な鉄筋コンクリートの造りや、やや距離があった事で大きな被害を免れ、戦後に修復されて近年まで使われていました。現在は窓を塞がれ、柵で囲まれた状態で保存されています。
by sunshine-works
| 2023-06-04 11:49
| 近代建築 広島県
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