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2022年 10月 16日
愛媛県八幡浜市の近代建築その9 前回紹介した美名瀬橋から南西へ連なる町並みの途中に、古い木造の工場施設が残されています。これらの建物は現在の愛媛蚕種株式会社の前身となった日進館により建てられました。敷地内に残る一連の建物は明治後期から大正、昭和初期にかけて随時増築されていったものです。 ![]() 敷地の南端に建つ事務所棟。コーナーに玄関を構え、白漆喰壁には縦長窓を廻らせます。玄関庇の破風、1階窓の窓庇や張り出した軒等、和風建築に洋風意匠を加えた和洋折衷建物です。 ![]() ![]() 前3回に亘って、旧保内町に近代化をもたらした産業に関連する遺構を紹介しましたが、鉱山開発、紡績業と並んで保内の繁栄を支えたもう一つの事業として養蚕業がありました。
山がちで傾斜地が多く、肱川水系の豊富な水量が得られた南予地区は桑の栽培に適し、古くから養蚕業が行われて来ましたが、明治期になると愛媛県は殖産事業として養蚕業の近代化に取り組み生産を拡大させていきます。これに伴い、養蚕業の中心地となった南予の主要地域には様々な関連企業が創設され、生産者を支えていきました。 この建物は蚕の卵を孵化させて養蚕農家に販売する事業者として明治17年に起業した日進館の養種施設で、傾斜地に沿って事務所棟や後方に連なる蚕室や倉庫、付属建物が建てられています。 ![]() ![]() ![]() 坂道に沿って長く連なる蚕室建物。
by sunshine-works
| 2022-10-16 11:19
| 近代建築 愛媛県
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