2021年 10月 31日
旧田辺貞吉邸
京都市左京区の近代建築その38

京都市中心街から北へ進む白川通りの途中を東へ折れて一乗寺方向へ。なだらかな坂道を登った先には武田薬品の薬用植物園が広がります。
この敷地の一角に、かつて神戸市東灘区に建てられていた洋館が移築保存されています。この建物は住友銀行本店の支配人を勤めた田辺貞吉の邸宅として明治41年に建てられました。設計は住友営繕の技師長を務めた野口孫一が手掛けています。 
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田辺貞吉邸として建てられたこの建物は、その後住友本家に所有が移り、戦後は住友グループの施設として使われていましたが、平成7年に発生した阪神淡路大震災により大きな損傷を受けてしまいます。再建には大きな費用が見込まれ、一時は解体取り壊しの計画もありましたが、武田薬品が薬草園の迎賓施設として購入し、この地に移築される事となりました。
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イギリスの伝統家屋風の木造2階建て。白漆喰壁に梁を露出させたハーフティンバーや煉瓦煙突、鋭角の切妻破風等、チューダー様式に従った意匠です。
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この面には開放式のバルコニーが設けられています。


周囲に広がる薬草園から展示館を眺めます。
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この洋館は移築当初は迎賓施設として使われていましたが、現在は薬草園の展示館として使われており、見学コースの途中で立ち入りが出来ます。
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by sunshine-works | 2021-10-31 11:43 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(0)


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