2021年 07月 18日
面河川水系のコンクリート橋梁2
愛媛県久万高原町の近代建築その4

前回に引き続いて面河川水系に現存する大正末期から昭和初期に架けられたコンクリート橋梁を紹介します。
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高知県の県境近く、面河川本流を渡る落出大橋。昭和10年架橋。橋長は愛媛県に現存する戦前築のコンクリート橋梁として最長の90メートルです。
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川面から高い位置を渡る橋桁。大正中期から普及しだしたコンクリート橋の技術は昭和に入り大きく進歩し、この落出大橋の一部にはゲルバー桁が採り入れられています。
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この落出大橋は、愛媛県と高知県を繋ぐ街道が渡る橋として重要な役割を果たしましたが、その後の交通量の増大に対応できず、昭和42年に隣接して新橋が架けられました。現在、車両の通行は止められ、人道橋として使われています。
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巨岩が転がる河原から見上げます。
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面河川を遡り、景勝地面河渓谷へ向かう道の途中に架かる中ケ市橋。珍しい方杖ラーメン桁形式の橋です。昭和9年架橋。
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主に設置環境に制約のある箇所に使われるこの形式の橋は、現在では高速道路の架道橋で良く目にしますが、戦前に架けられた例は少なく、愛媛県唯一の現存例となります。
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by sunshine-works | 2021-07-18 11:35 | 近代建築 愛媛県 | Trackback | Comments(0)


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