2013年 09月 30日
徳島県三好市の近代建築その7 徳島県の南部から高知県北部に跨って深い山々が連なる四国山地一帯は、四国で早期に電源開発が行われた地域でした。 中でも現在の三好市祖谷地方は利用可能な水系に恵まれ、秘境と呼ばれた険しい自然環境の中に数多くの水力発電所が築かれていきます。 徳島県三次市の近代建築探訪の最後は、旧西祖谷村に残る昭和初期の発電用ダムを紹介します。 集落の奥手、中学校の裏山を登って程なく進むと、山間いに開けた湖面が見えてきます。 この若宮谷ダムは祖谷川水系で4番目に開かれた一宇発電所の用水ダムとして、昭和10年に設置されました。 ダムの形式としてはこの時代の一般的な重力式コンクリートダム。 9,400平米の貯水量は然程大きなものではありませんが、30メートルを超える堰堤高は戦前に県内に築かれたダムの中で最大規模のものとなりました。 堰堤長はおよそ90メートル。越流ゲートを設けないシンプルな造りです。 天端の上部に両側を結ぶ通路が渡されています。 天端から覗き込んだ堤底。 堰堤から少し離れた位置に据えられた施設。取水口でしょうか? 若宮谷ダムから取水した発電用水は山を下り、深い谷底に築かれた発電所へ送られます。 この一宇発電所も現用施設として昭和11年当時の姿を今日に留めています。
by sunshine-works
| 2013-09-30 21:56
| 近代建築 徳島県
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