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2012年 03月 17日
岡山県高梁市の近代建築その8 高梁市の中心街の一角に高梁市郷土資料館が置かれています。この建物は旧高梁高等尋常小学校として建てられ、昭和47年まで使われていました。 明治37年築。 ![]() 昭和47年に統合によって廃校となった旧高梁小学校の本館部分が残され、現在は郷土資料館として利用されています。 小学校時代は1階に職員室や控室が置かれ、2階は講堂として使われていました。 ![]() 同時期の築となる吹屋小学校と同様に明治期の学校建築らしい、威厳や風格が備わった造りです。 施工を請け負った妹尾友太郎は当地で活躍した棟梁でしたが、巧みに西洋建築の技法を学び取り、他にも多くの洋風建築を手掛けました。 ![]() 装飾要素は玄関廻りに集められています。銅板を葺いた玄関庇を大きく張り出した持送りが支え、軒下には細密に組まれた格子を廻らせます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 花崗岩の基礎の上に腰周りを羽目板、上部に下見板貼りの外壁を重ねます。一部の窓には当時のままの手延硝子が残っています。 ![]() ![]() ![]() ![]() 入口扉には、玄関庇の格子模様と同じ意匠が飾られます。 ![]() ![]() ![]() ![]() この扉の先は民具や郷土資料が並ぶ展示室となっていますが、残念ながら撮影禁止です。 小学校だった当時のままに仕切られた各区画は良好に姿を留め、地元産の樅の木を用いた折り上げ天井や奉安殿が残る二階講堂は、素晴らしい景観でした。 ![]() 古き木造校舎が数多く残る岡山に於いても、取分けこの校舎は明治期の学校建築の頂点とも言える意匠と技法を今に伝える貴重な文化遺産です。 教育県として知られる岡山の明治期の学校建築の好例として、永く残されていくべき建物です。 ![]()
by sunshine-works
| 2012-03-17 23:30
| 近代建築 岡山県
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