2011年 05月 31日
香川県善通寺市の近代建築その7 善通寺市内に残る旧軍の遺構、最後は第11師団の倉庫として建てられた煉瓦建物を紹介します。 現存する煉瓦倉庫は全部で3棟、資料によると逐年はそれぞれ明治42年、同44年、大正10年とされています。師団の兵器庫として終戦まで使用され、その後陸上自衛隊が同種の用途で引き継ぎました。 市の中心部の大通りに面し、広大な駐屯地の中で最も目に付く建物となっています。 大正10年築のこの倉庫の全長は約100m、巨大な建物の強度を図る工夫が施された為他の2棟とは細部がやや異なっていいます。 明治期に建てられた2棟は同規模・同規格で造られています。各地に建てられた旧軍の煉瓦倉庫と共通点が多く、当時の標準規格に基づいて設計されたものと思われます。 正門を挟んだ南隣にほぼ同じ建物が並びます。こちらは明治44年築。 善通寺へ至る大通りに面して建つ2棟の煉瓦倉庫。軍都善通寺の象徴とも言える景色です。 各地に残る旧軍施設の中でも、煉瓦倉庫はその堅固な造り故に今尚現役で使われている例が数多くあります。中でもこの善通寺兵器庫は転用事例に見られる改装やリノベーションが皆無で、当時の状態が良好に保持された明治・大正期の旧軍建物の概要を知る上での貴重な資料となっています。
by sunshine-works
| 2011-05-31 23:28
| 近代建築 香川県
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