2010年 11月 17日
岡山県津山市の近代建築その3 水源の中国山地から南流してきた吉井川は津山市の中央部で一旦その流れを変えて東に向かいます。美作千代駅の東方から東津山駅までの約10キロの区間、姫新線は吉井川と並走し、途中3か所を大きな鉄橋で渡りながら津山市街を抜けて行きます。 津山の鉄道遺産シリーズ、今回は同区間の開通時に架けられ現在も当時の姿そのままで使われている吉井川に渡された3つの鉄橋の一つ、第二吉井川橋梁を紹介します。 この区間に架けられた3つの橋は規模や径間長の違いはあるものの、コンクリートの橋脚に鋼プレートガーダーを載せる同じ形式の橋で統一されています。3つの橋の中で一番小さな橋となるこの第二吉井川橋梁は4連のプレートガーダーを10基の橋脚で支えます。 遠景に山々を据え、両岸と中洲に様々な草木が生い茂る長閑な景色の中を80年前と変わらぬ姿の鉄橋が渡っていきます。 河川敷に降りて橋脚周りを間近に眺めます。この橋梁が竣工した大正末期にはそれまで切石や煉瓦を主材としていた橋脚に変わってこのようなコンクリート製の橋脚が主流となって行きます。 全副100メートルを超える橋を一両編成の気動車が渡って行きます。 補修を重ねながら使い続けられる鉄道橋は各地に数多く残っていますが、連続する主要な橋が開設当時の姿のまま残るこの区間は全国的にも希少な存在です。 これらの橋梁は地方に多くの路線が伸ばされていったこの時期の旧国鉄橋梁の標準例として優れた現存資料となっています。
by sunshine-works
| 2010-11-17 23:30
| 近代建築 岡山県
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