2010年 10月 12日
中国電力奥津発電所
岡山県鏡野町の近代建築その4

鳥取へ向かう国道179号線から脇へ折れて、美作三湯の一つ奥津温泉郷へ進みます。温泉街のはずれに見えて来る奥津水力発電所は現在の中国電力の前身、中国合同電気によって昭和7年に建てられました。
f0116479_2183123.jpg

戦前に建てられた一連の中国山地の発電所とほぼ同じ規模の鉄筋コンクリート平屋建。装飾要素が殆ど無いのも共通しています。
発電能力はやや大きめの7,500キロワット、ダムに蓄えた発電用水を用いるダム水路式の発電所です。
f0116479_219333.jpg

f0116479_21102949.jpg

四角い箱に縦長窓が並ぶだけのシンプルな意匠。インターナショナルデザインと言えなくもありませんが意図的な物でもなさそうです。
f0116479_22165540.jpg

反対側、山に面した側からの眺め。
f0116479_2153435.jpg

f0116479_21532588.jpg

土手の上の道路を潜って水圧鉄管が伸びてきます。
f0116479_21564881.jpg

f0116479_21573344.jpg

斜面に延々と続く巨大な鉄管。山の彼方へ繋がっているかのようです。
f0116479_2159130.jpg

f0116479_21591897.jpg

f0116479_21595729.jpg

ところどころに球形の瘤状の物が。
f0116479_2202033.jpg

かなりの急勾配。相当な高さがあります。
f0116479_2212521.jpg

f0116479_2231669.jpg

中国山地の水力発電所は、当初このような中少規模の物から始まり、戦後には大規模なダム式発電所も築かれていきました。現在では岡山・鳥取・広島・島根の4県を合わせた水力発電量は北陸3県合計の約2倍、水力発電王国の長野をも凌ぐ先進地域となっています。
これら中国山地の電源開発の礎を築いたのが、今尚現役で活躍するこのような小さな発電所でした。
f0116479_2242436.jpg


by sunshine-works | 2010-10-12 23:45 | 近代建築 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : https://hardcandy.exblog.jp/tb/14778936
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by 匿名 at 2019-04-04 21:12 x
2020年8月から本館建て替え・鉄管交換・水量調節による池の廃止縮小は一つの時代の終わりみたいですね
劣化には耐えられないですね
Commented by sunshine-works at 2019-04-09 12:50
> 匿名さん
コメントありがとう御座います。中国電力にはこのような古い小規模水力発電所が数多くありますので今後もこの流れは続くでしょうね。コストや安全性が絡む問題なのでこれは仕方のない事でしょう。


<< 中国電力奥津発電所調整池/恩原ダム      兵庫県北摂地区の近代建築 補遺 >>