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2010年 08月 24日
香川県高松市の近代建築その7 高松港から船でおよそ20分、沖合いに点在する小島の一つ、大島に渡ります。この島にある国立ハンセン病療養施設大島青松園の一角には昭和10年に建てられた礼拝堂が現存しています。 ![]() 全国5か所に置かれた最初の国立ハンセン病療養施設の一つとして、大島青松園が明治42年に開設されます。有効な治療法が確立されていなかった当時、「療養」とは名ばかりの、実質的には隔離を目的とした施設だった療養所は、園自体が小さな町として整備されていきました。園の北側には様々な宗教の礼拝施設が並ぶ一角が開かれていきます。 ![]() 小さな島の礼拝堂とは思えないモダンな意匠の建物です。昭和10年、アメリカン・レプロシー・ミッション(ミッション系の救ライ団体でしょうか?)の寄付で建立されています。 ![]() 大きな切妻屋根。妻面には十字架のレリーフが付けられています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() アーチ窓が連続する側壁。張り出したバットレスが並びます。 ![]() ![]() ![]() ![]() 玄関に向かい合って建つ柱の上部に鐘楼が組み込まれています。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 差別的な法規が撤廃され、治療法も確立された今日、強制隔離が行われていた事実は過去の物となろうとしていますが、園内では今尚多くの入所者が静かな暮らしを送っています。 築70年を過ぎても色あせないモダンなこの礼拝堂からは、不当な扱いを強いられていた療養患者達に信仰の場が果たした役割の大きさが伝わってきます。 ![]()
by sunshine-works
| 2010-08-24 23:46
| 近代建築 香川県
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Comments(2)
ご無沙汰しています。
昭和10年の大島療養所礼拝堂といえば、 ヴォーリズ建築ではないでしょうか。 http://www.omi8.com/vories/sakuhinlist.html 個人的に結構ヴォーリズを追及しているつもりですが、 この礼拝堂はもう現存していないと思いこんでいました。 作品リストにこの名前と築年があって、合致しています。 久しぶりにここにきて大発見した気分です。 ありがとうございました。
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gipsymaniaさん お久しぶりです。
香川県の近代建築については「香川県近代化遺産(建造物等)総合調査報告書」と言う本を参考資料にしているのですが、この建物の設計・施工者は不明となっていました。 アメリカの財団から献堂された経緯を考えれば、当時日本で多くの宗教建築を手掛けていたヴォーリズが設計者として採用されたのも自然な気がします。あまり脚光を浴びない地味な建築物故に、由来も忘れ去られていたのでしょうか。 貴重な言及をいただきましてありがとうございます。 |
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