2010年 08月 20日
岡山県真庭市の近代建築その7 真庭市を更に北へ、湯原温泉郷へ向かう旧道の途中に大きな木造建物が見えてきます。現在は真庭市湯原支局として使われているこの建物は、元々は旧湯原町立湯本小学校の校舎でした。 小学校の敷地のほぼそのままを現在の用途に充てています。校庭は舗装され駐車場に変わっていますが、南北に長く続く2階建て校舎と数棟の付属棟が現存しています。 昭和初期頃の築と推測されるこの建物は、当時の地方木造校舎の標準的な造りと思えます。明治期の校舎に顕著な偽洋風表現は薄れ、実用を旨として細部の装飾も控えられていますが、瓦を葺いた寄棟の玄関庇や上部に配した折屋根が独特の趣を添えています。 ほぼ小学校時代の姿が保たれていますが、玄関周りには若干の改修の跡も見られます。 正面には近代的なガラス扉が新たに取り付けられ、庇を支える柱と壁面の間には壁が張られています。 この湯本小学校は昭和43年に廃校となっています。その後40年以上の年月を経た事になるのですが、極めて良好な状態が保たれています。 校舎裏側に並ぶ付属棟 旧校舎が自治体の施設として使われる例は数多くありますが、これだけ大きな木造校舎がそっくり使われているのは珍しい例かも知れません。元々小学校は地区の中心部に建てられているだけに、地域の拠点施設としての用途は最も相応しい利用法だと思います。
by sunshine-works
| 2010-08-20 23:13
| 近代建築 岡山県
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