2009年 09月 03日
西脇の近代建築 北播磨の中心都市西脇市は播州織で知られる綿織物業によって発展した町です。この町の中心部から少し離れた台地の上にある市立西脇小学校は昭和初期に建てられた木造校舎が現役施設として使われています。昭和9年~11年築。設計:内藤克雄 都市部を中心に早くから鉄筋コンクリートの校舎が建てられた事もあって、兵庫県内には木造の小学校校舎は然程多くは残っていないのですが、それでも地方には素晴らしい木造校舎が残されています。中でもこの西脇小学校はその美しさ、規模の大きさ、保存状態の良好さに於いて他を大きく凌いでいます。 産業構造の変化と輸入品に押されて西脇の織物業はかつての勢いを失ってしまいましたが、この小学校が建てられた昭和初期は西脇が急速に発展を遂げ活況を呈していた時期でした。豊かな地域経済に支えられてこのような立派で大きな小学校が建てられました。 広い敷地の中に、同じ規模の木造2階建て校舎が3棟並んでいます。一番前面(南側)の棟に玄関が設けられ、建物中央を貫く渡り廊下で他の棟が結ばれます。 小学校の校舎とは思えない玄関周り。旧制高校や大学の校舎と見紛う豪華な造りです。 玄関を抜けて中央の棟へ続く渡り廊下を進みます。 築70年を越えて尚現役で使われているだけでなく、ほぼ建築当初の状態で残されている事に驚きます。補修は行われていますが、元のイメージを損なわない配慮がなされています。 この校舎が建てられた頃、都会では鉄筋コンクリートの校舎が次々と建てられていました。最新の建築技術による校舎は子供達の憧れでもありました。しかし、この西脇小学校の美しい木造校舎が織りなす景観はそれらモダンな都会の学校よりも贅沢で豊かなものに思えます。
by sunshine-works
| 2009-09-03 01:25
| 近代建築 兵庫県
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Comments(2)
映画「ホタルの墓」でもつかわれたロケーションです。
いい雰囲気の学校ですね。 わたしも職業柄、このもくぞうではありませんが、体育館等の耐震診断に訪れました。 お昼は、播州ラーメンで有名なお店に行きましたが、私には甘くて??でした。 そうそう、和田岬の駅舎が取り壊されていて、コンビニになるようです。 朝夕だえkの駅舎でしたが、なんだか寂しいですね。
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sunshine-works at 2009-09-07 12:18
ファルコンさんこんにちは。なにしろ昔のままの校舎が3棟も残っているので戦前を再現するロケには最適でしょうね。最近は古い建物を使った撮影に積極的に協力する自治体も増えているようで、地元の活性にも繋がる良い動きかと思います。
和田岬駅舎の件には驚きました。それほど歴史的な価値がないと判断されてしまったのでしょうか。いかにも終点駅といった佇まいが良い雰囲気を醸していたのですが、残念です。 |
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