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2014年 03月 16日
興譲館高等学校武徳殿
岡山県井原市の近代建築その1

井原の中心部から小田川を越えて北東へ。
緩やかな坂の途中に開学160年の歴史を持つ私立興譲館高校が建てられています。同校の敷地内には昭和15年に建てられた武道場が今も現役で使われています。
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本館と道路を挟んだ南側に建つ木造平屋、下見板張り。中央に入母屋屋根の庇を張り出します。
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建物全景。左右の妻面を二段の入母屋とする凝った造り。
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by sunshine-works | 2014-03-16 23:57 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2014年 03月 11日
倉敷天城高校武道場
岡山県倉敷市の近代建築その19

藤戸町天城の中心部に建つ岡山県立倉敷天城高校は、明治39年に始まる古い歴史を持ちます。
この校地の一角には旧制天城中学時代に建てられた武道場が現存し、現役施設として使われています。
昭和2年築。
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木造平屋建、入母屋造。中央に切妻屋根を葺いた玄関庇を設け、上部に千鳥破風を飾ります。
武道場に相応しい風格を備えた近代和風建物です。
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4本の円柱が支える玄関庇。
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緩やかな反りを伴って長く伸びる桟瓦。
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妻面の眺め。
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by sunshine-works | 2014-03-11 23:57 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2014年 01月 21日
豊岡高校達徳会館(旧豊岡中学校本館)
豊岡の近代建築その5

豊岡の中心街から南へ程なく、県立豊岡高校の敷地内に、明治期の木造校舎が残されています。
この建物は、前身の旧制豊岡中学校の本館として明治29年に建てられました。
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校門傍に建つ下見板張りの木造2階建て。
建物意匠については案内板に次の表記があります。「2階建て、4柱造で大棟の両端から四隅にかけて降り棟がつく。正面は切妻造でベランダが突出している。このベランダは、階下のみを吹き抜けとし、柱間を広く取って玄関とし、柱の上部にコンポジット様式の草飾りを付している。2階ベランダは側方2面を板張りとし正面に大きな窓を付する。」
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玄関廻りの詳細。
玄関上部に張り出した部分は御真影を収める部屋として造られました。
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張り出し部分を支える4本の木柱。
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西の側面には、小さな通用口が設けられています。
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正面と側面の見上げ。
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珍しいコンポジット式の柱頭飾りが用いられています。
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by sunshine-works | 2014-01-21 23:47 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(0)
2012年 08月 29日
旧智頭小学校板井原分校
鳥取県智頭町の近代建築その7

智頭町中心部から北東方向、赤波川に沿った細い山道を進んで程なく、小さな集落に行き着きます。
平家の落人伝説が伝わるこの智頭町板井原地区には江戸期から昭和中期までに建てられた古い民家が幾つも残されており、古き時代の山村集落の姿を留める貴重な文化遺産として知られます。
この集落の中央部、向山神社の隣に1棟の小さな木造建物が建っています。この建物は、旧智頭小学校板井原分校の校舎として半世紀に亘って使われていました。築年については諸説ありますが、昭和初期のものと思われます。
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林業や養蚕業が栄え、かつては100棟以上の建物が並んだこの集落も、産業の衰退と交通網の発達によって昭和後期から急速に過疎化が進行し、現在は高齢者を主とした20人程にまで人口が減少しています。
唯一置かれていたこの分校も生徒数の減少により今から20年程前に廃止され、その後は地区の公民館として今日まで使われています。
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木造2階建て、下見板貼り。上部を漆喰壁で仕上げ、切妻屋根には鉄板瓦を葺きます。
簡素・素朴な建物で、装飾表現らしきものは殆どありません。大きな引戸が並び、軒が張り出す正面側の意匠は一見すると民家や商家のような印象を受けます。
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礎石を積んだ一段高い基礎の上に、斜面を背負う形で建てられています。
西の側面に小さな入口を設け、片廊下の南面に教室を配置。東側面の張出部に手洗いを構えます。
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下見板の壁面。南面に引戸が並びます。文化遺産オンラインに拠ると、「広く間口を開放できる構造とし,舞台を兼用している」とありますので、公民館になった後の改修とも思えます。
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冬季には豪雪に埋もれ、近年まで自動車の乗り入れも叶わなかった秘境とも言えるこの板井原は、村落全体が古き時代の山村集落の姿を留める貴重な歴史遺産となっています。
この集落の中心部に位置する旧分校の校舎は、地域の景観に資する需要な建物として有形登録文化財に認定されています。
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by sunshine-works | 2012-08-29 22:11 | 近代建築 鳥取県 | Trackback | Comments(0)
2012年 08月 25日
旧坂出高等商業学校本館
香川県坂出市の近代建築その6

坂出駅の西側、商業地区の裏手に木造2階建ての旧校舎が残されています。
坂出市郷土資料館として使われているこの建物は、大正年8年に坂出高等商業学校の本館として建てられました。
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木造2階建て下見板貼り、中央に車寄せ庇を張出し、左右シンメトリーに棟を配置、中央屋根に三角破風を飾り、日本瓦で葺かれた屋根にはドーマー屋根と小さな塔屋を乗せています。
大正中期の学校建築の特徴が良く現わされており、県内では翌年に建てられた粟島航海学校本館と並ぶ大正期の校舎建築の現存例となります。
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西讃の拠点都市だった坂出には、明治34年に県内2番目となる商業学校が開かれていました。この時設置された香川県立商業学校は、その後市立高松商業学校と統合される事となり、代わって大正3年に設立されたのが坂出商業学校の前身となる綾歌郡立商業学校でした。
この校舎は同校が県立坂出商業学校へと改編される際に建てられたものとなります。
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明治期の学校建築に特徴的な豪奢な装飾を施した重厚な意匠も、この時期になるとモダンで洗練された校舎へと変わっていきます。この坂出商業学校校舎に見られる1階と2階の窓の配置に連続性を持たせ、垂直方向のラインを強調する手法は、学校や庁舎等の木造建物に数多く使われます。
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正面玄関とその周辺部の詳細です。
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下見板貼の外壁。合わせ目に段差が無いドイツ下見板です。
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側面と裏側にも小さな入口が設けられています。
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坂出高等商業学校は戦後に県立坂出商業高校として引き継がれ、前身の綾歌商業学校から数えると約100年に及ぶ長い歴史を持つ商業学校として今日に至ります。
60年に渡って商業学校の学舎として使われたこの建物は、商業の拠点として栄えた坂出を象徴する貴重な歴史遺産となっています。
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by sunshine-works | 2012-08-25 17:57 | 近代建築 香川県 | Trackback | Comments(0)
2012年 08月 21日
旧倉敷幼稚園舎
岡山県倉敷市の近代建築その2

白壁の蔵が並ぶ倉敷の美観地区の南東、市庁舎の一角に現在資料館として使われている古い木造建物が建っています。この建物は旧倉敷幼稚園舎として大正4年に建てられ、昭和51年まで使われていました。設計は県内で多くの学校建築を手掛けた江川三郎八とされています。
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元々の園舎はここから1キロほど北の倉敷市の中心部に建てられていました。当初、取り壊される予定だったこの園舎については保存を求める声が強く、一旦解体された後の昭和56年に当地へ移築されています。(移築に際しては建物の一部が省かれ、左右両翼が短縮されています)
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玄関の両脇に応接室と保育室を並べ、その奥に八角形の遊戯室を設けます。八角形の遊戯室は、同じく江川三郎八の作となる岡山旭東幼稚園舎や同時期に県内数箇所に建てられた幼稚園に見られ、他県ではあまり見かけない独特のものです。また、この園舎の八角屋根は中央に支柱を持たず、壁と屋根組で支える工法が採り入れられています。
詳細はこちらをご覧ください。
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大きなアーチで飾られた正面玄関。これ以外にも随所に江川三郎八の作品に共通する建築意匠が見て取れます。
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開放式の廊下から館内を伺います。
明治41年に建てられた岡山旭東幼稚園は遊戯室を中心に4方向に棟が繋がるユニークな形状でしたが、7年後に建てられたこの園舎は至ってシンプル且つオーソドックスな構造です。
敷地効率や使い勝手に配慮してこの配列へ進化していったようです。
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遊戯室の側面です。向って右が玄関側、その裏手に遊戯室が繋がります。
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遊戯室の背部です。
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義務教育機関だった小学校に比べると、戦前に設置された幼稚園の数は少なく、その現存例となるとさらに限られたものとなります。
これらの中でもこの旧倉敷幼稚園舎の優れた機能性と豊かな装飾表現は、学校建築史の上で極めて貴重で価値の高いものとして平成12年に有形登録文化財の指定を受けています。
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by sunshine-works | 2012-08-21 20:22 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2012年 08月 17日
倉敷西中学校校舎
岡山県倉敷市の近代建築その1


倉敷駅の北西、静かな住宅地の一角に倉敷市立西中学校の校舎が並んでいます。同校では前身の倉敷実業学校時代に建てられた木造校舎や体育館、特別教室棟、図書室棟等の多くの建物が現在も使われています。昭和12年築。
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昭和12年に倉敷実業学校と倉敷高等小学校、倉敷青年学校の3つの学校が同居する校舎として設置されました。このため都市部の学校としては広大な敷地を持っており、同校は現在の倉敷市で最も大きな中学校となっています。また、実業学校時代は農業科が設けられていた事も広い校地を有している理由の一つと思われます。
詳細はこちらをご覧ください。
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2棟が並ぶ校舎、校庭に面して建つ特別教室棟や体育館、正門等、学校の主要な施設の殆どが当時のまま使われており、その多くは良好に竣工時の姿を留めます。岡山県内に数多く残る木造校舎の中でもこれだけの規模で現存している例は他にありません。
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築年が昭和12年と戦前の校舎として晩期、立地も都市近郊とあって、全体的に洗練され垢抜けたモダンな意匠です。装飾表現を玄関部分に集め、壁面は付け柱や窓枠で水平・垂直にアクセントを付ける手法は先日紹介した篠山の八上小学校と共通するものがあります。
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長く突き出した玄関庇。大きなアーチが側面を支えます。
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北側の校舎から順に廻っていきます。
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中庭を挟んで南側の校舎が並びます。
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補修はされているものと思われますが、各窓には当時と同様な木製の窓枠が保たれています。
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更に進んで校庭側に出ます。左手に見えるのは同時期に建てられた雨天体操場(体育館)です。
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反対側からの眺め。
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体育館の手前には特別教室棟が並びます。
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この二つの棟を繋ぐ渡り廊下。
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校庭から眺めた南側の校舎です。
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南側には小さな棟が2棟並びます。
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本校舎と繋ぐ渡り廊下です。
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築70年を越える校舎ですが、程良く手入れされ、素晴らしい状態で保たれています。
これだけの規模で現存する戦前の中学校校舎は全国的にも珍しく、数多く残る岡山の木造校舎の中でも昭和初期の学校建築を代表する良例として重要な資料となっています。
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by sunshine-works | 2012-08-17 22:44 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2012年 08月 05日
八上小学校校舎
篠山の近代建築その4

篠山の中心市街から篠山川を渡り、京都方面へ進んで程なく、道の右手側に濃茶色の外壁が目を惹く木造建物が見えてきます。
この八上小学校は篠山に唯一残る戦前築の現役木造小学校校舎となります。昭和12年築。
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県道に面して北校舎、南校舎が並びます。北校舎に玄関が設けられている以外は同規模・同規格。二つの校舎は中央の渡り廊下で結ばれます。
木造2階建て、下見板貼、一部モルタル仕上げ。屋根にはセメントの平瓦が葺かれています。
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戦前の木造校舎としては晩期となるこの時代の校舎らしく、セセッションやアールヌーボーの流行を取り入れた意匠。
装飾表現を玄関周りに集め、壁面を窓や付柱による水平・垂直ラインで引き立たせます。
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黒塗杉材の下見板に押え縁として添えられる白塗りの垂直材。単調な壁面を引き締めています。
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渡り廊下で繋がる南校舎です。
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渡り廊下から南校舎を眺めます。
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校庭から。ほぼ同じ規格で並ぶ2棟の校舎。
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古い木造校舎については耐震性を巡って、改修・建て替えの2案が問われています。
築70年を超えるこの八上小学校校舎も両案が検討されましたが、最終的には現存校舎の補強で対応可、との判断で兵庫県として初の木造校舎の耐震補強工事が施工される事となりました。
現在補強工事が進むこの八上小学校は、古い木造校舎の行く末を定める重要な事例として、今後注目すべき存在と思えます。
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by sunshine-works | 2012-08-05 18:21 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(1)
2012年 08月 01日
篠山小学校講堂
篠山の近代建築その3

篠山市立篠山小学校は篠山地区で最も古い教育機関として明治5年にその前身が設置され、その後篠山城址に校地を移して篠山小学校として開校します。
現在使われている5棟の木造校舎は昭和30年前後に建てられた築50年を超える古いものですが、講堂の築年は更に古く、昭和10年に建てられたものが今尚使われています。
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広い敷地の南側、5棟の校舎の中程に挟まれる様に建っています。鉄骨木造、外壁はモルタル仕上げリシン搔き落とし。玄関周りを人造石で飾り、切妻屋根と玄関の庇にスパニッシュ瓦を葺きます。各部に意匠を凝らしたモダンな講堂です。
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正面の壁面を飾る不思議な数字。この講堂が起工した昭和9年を皇紀で表しています。
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玄関周りです。入口を左右に分けているのは人の流れをスムーズにする配慮でしょうか。中央には同校の校章が描かれています。
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側面の景色。腰回りに装飾タイルを巡らせます。
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各校舎を繋ぐ渡り廊下から講堂を眺めます。
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左手に並ぶのが戦後に建てられた木造校舎です。
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校庭からの校舎遠景。
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戦前の小学校に於いて、一定規模の学校には行事や発表の場として講堂が備えられていましたが、戦後は室内運動場としての用途を主とする体育館に置き換わっていきます。
戦前の小学校校舎の現存例は数多くありますが、講堂に限るとその数は少なく、中でも、優れた意匠表現が表現されたこの篠山小学校講堂は、貴重な現存資料として高く評価されるべき存在です。
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by sunshine-works | 2012-08-01 19:57 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(0)
2012年 03月 29日
旧鳥取高等農業学校校舎
鳥取県鳥取市の近代建築その1

鳥取の中心部を南東方向へ進んで程なく、大きな工場が並ぶ一角に三洋電機鳥取工場の敷地が広がります。
この三洋電機の敷地には、かつてこの地に置かれていた鳥取高等農業学校の校舎の一部が保存されています。大正9年築。設計:辰野金吾。
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この場所は、鳥取農業学校が開校した大正9年から、後身の鳥取大学農学部が移転する昭和41年まで校地として使われていました。敷地内には数多くの校舎が建っていたようですが、残されたのはこの本館のみ。玄関を含む中央部分が保存されています。
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下見板貼りの2階建て、中央にアーチ形の玄関入口を配し、玄関ポーチには石が敷かれます。ルネサンス式の格調高い意匠が施された、官制の高等専門学校に相応しい校舎です。
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建物は上から見てY字形。玄関はY字の交点に位置します。残されたのは前面部分との事なので、両翼に長く校舎が続いていたものと思われます。
現在の姿から当時の全貌は掴み辛いのですが、中央部だけでも相当なボリュームがあり、大きな校舎だった事が想像できます。
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側面から裏側に廻ります。かつてはこの先に校舎が伸びていたのでしょう。
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屋根の中央部には小さな望楼が設けられています。
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建物の真裏、玄関の背面にあたる部分です。
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旧制大学や医科大学が置かれなかった鳥取県に於いては、戦前の高等教育機関の建物として唯一の現存例になります。全国数箇所に設置された高等農業学校の中でも、本館が現存する事例は他に一例を数えるのみで、辰野金吾の作品である事も併せて極めて貴重な建物と言えます。
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by sunshine-works | 2012-03-29 20:28 | 近代建築 鳥取県 | Trackback | Comments(0)