2017年 10月 21日
両橋
京都府福知山市の近代建築その5

福知山市の郊外、兵庫県境に程近い山間いに昭和初期に設置されたコンクリートアーチ橋が現存しています。今尚現役で使われているこの両橋は昭和13年に架けられました。
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山陰道(国道9号線)から分かれた側道が土師川を渡る地点に架けられた上路式開腹鉄筋コンクリートアーチ橋。橋長56メートル、幅員は6.5メートル。丘と丘の間の高い位置を一跨ぎします。
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現在は山陰道の脇道となっていますが、この橋を通る道が元々の街道にあたります。
京都市から丹波・丹後を結ぶ主要幹線となったこの街道は道中の多くが山間部の険しい山道となりますが、明治以降の街道整備事業に伴ってこのような近代橋梁が架けられ、谷や窪地を越えていきました。
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上流側の側面。この面の支柱上部はアーチ型に仕上げられています。
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橋上の景色。橋床がアスファルト舗装されている以外は当初の姿のまま。両側の親柱も健在です。

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# by sunshine-works | 2017-10-21 23:48 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(0)
2017年 10月 14日
惇明小学校本館
京都府福知山市の近代建築その4

福知山市の中心部、福知山城跡の並びに古い歴史を持つ小学校が建っています。この惇明小学校では昭和12年に建てられた本館が現在も使われています。
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福知山藩の藩校として1809年に設置された惇明館は廃藩置県に伴って明治四年に廃止されますが、2年後の明治6年に新制小学校としてその名を受け継いだ惇明小学校が開校します。初代の校舎には惇明館の建物が使われました。
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現存するこの校舎は昭和12年の築。1階を教室、2階に講堂を設けた大きな建物。一見すると鉄筋コンクリート造に見えますが、木造一部鉄骨造り。鉄骨トラスの小屋組が組まれています。
建物は玄関入口を中心とするシンメトリー構造、正面に縦長窓を廻らせ適所に丸窓のアクセントを添えたモダンな意匠です。
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太い円柱が支える玄関庇。当時の都市部に建てられた小学校に劣らない洗練された意匠です。
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この校舎のアクセントとなっている丸窓。正面だけでなく各面に大小の丸窓が配されています。
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側面の眺め。正面からは判別できなかった大きな切妻屋根が見て取れます。
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# by sunshine-works | 2017-10-14 23:38 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(3)
2017年 10月 07日
旧陸軍歩兵二十連隊施設
京都府福知山市の近代建築その3

福知山駅の南方、高台を登った先に陸上自衛隊第七普通科連隊の広大な駐屯地が広がります。
この一帯は旧陸軍時代に代々の歩兵連隊本営が置かれていた場所で、現在の自衛隊駐屯地の敷地内には旧軍時代に建てられた遺構が残されています。
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駐屯地の入口から奥へ進んで程なく、緩やかな坂道の上に旧軍施設を保存する一角が設けられています。昭和25年に自衛隊の前身となる保安隊設立時にこの地の旧陸軍連隊施設が引き継がれますが、施設整備の過程で撤去された建物、設備がここに集められました。これらの多くは明治31年に連隊が福知山へ移駐した際に設置されたものです。尚、連隊の福知山移駐に際して兵舎兵営の建設を請け負ったのが地元の建設会社松村組で、前回紹介した旧松村家住宅は当時の松村組当主が建てた居宅となります。
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この駐屯地には当初歩兵二十連隊が置かれましたが、戦中には留守部隊を再編した百二十連隊の駐屯地となり、その後百三十五連隊、最後は教育隊がその拠点としました。
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この一角に集められた旧軍施設の中心となっている木造モルタル平屋建て寄棟造りの建物。将校集会所として使われていました。現在は陸軍時代の資料を集めた資料館として公開されています。
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資料館への改装に伴って壁面に並ぶ窓は塞がれてしまっていますが、数箇所残る扉や基礎のレンガに往時の姿を留めています。
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旧将校集会所の隣には木造下見板張の小さな建物が建っています。この建物は旧軍時代に剣道場として使われてました。現在は音楽隊の施設になっています。
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# by sunshine-works | 2017-10-07 20:45 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 30日
旧松村家住宅洋館
京都府福知山市の近代建築その2

福知山の中心部、福知山城跡から程近い場所に大正期に建てられた洋館が残されています。現在は洋菓子店舗の施設として使われているこの建物は地元の実業家松村雄吉氏の邸宅の一部として大正元年に建てられました。
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道路に面した商家風の主屋の裏手、斜面を登った丘の上に建つ白塗りの木造2階建て寄棟造り。
バルコニーを載せた玄関入口、各面に並ぶ上げ下げ式の縦長窓、屋根上のドーマー、コーニスやピラスター等、装飾豊かな本格的な洋館造の意匠です。
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松村雄吉は建設会社松村組の創業者で、同社は関西の陸軍施設や公共建築の施工に多くの実績を残し、戦後も中堅ゼネコンとして発展を遂げます。この建物は同社が大きく飛躍する時期に建てられたもので、当時最新の建築意匠が随所に盛り込まれています。
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上部に三角破風を構える南面の入口。

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敷地内には隣接してもう一軒の洋館が建てられています。撞球場として使われていたこの建物の逐年は不明ですが、同年代の築と思われます。

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# by sunshine-works | 2017-09-30 23:57 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(0)