2011年 02月 12日
阪神間に残る戦前築の駅舎探訪その3、最後は神戸市東部の駅を紹介します。 ********************************************************************** 阪神電鉄本線住吉駅 灘の酒造地帯に近い阪神電鉄住吉駅。昭和4年に建てられた駅舎が今も使われています。 階段に沿って並ぶ丸窓。この駅舎の大きな特徴となっています。 段違いに設置された美しいアールを描く庇。阪神の駅舎で随一のモダンな駅舎です。 腰周りに廻らせたスクラッチタイル。阪神電車の駅舎では希少な例です。 丸窓を内側から。 ホームも当時の状態で残されています。 ********************************************************************** 阪神本線御影駅 駅舎本屋は建替えられていますが、ホーム上屋の一部に戦前の名残りが窺えます。 ********************************************************************** 東海道本線摂津本山駅 阪神間のJR駅舎で最も竣工時の姿を留めている摂津本山駅。北側、南側両方ともに昭和10年築の駅舎本屋が健在です。 風格のある美しい駅舎ですが建替えの計画が発表されています。残念ながら近年中に取り壊されてしまうそうです。 ホーム上屋を支える古レールの支柱も当時のままです。 地下通路を潜って南側駅舎へ抜けます。 南側駅舎を上から見た図。和瓦葺きの大きな構えの建物です。 こちらは北側駅舎。こちらは更に大きな建物です。 ********************************************************************** 阪急神戸本線春日野道駅 阪急神戸線の高架区間にある小さな駅。昭和11年に開設されました。 ホームの幅そのままの非常に狭い通路。ホームもかなり狭くなっています。 #
by sunshine-works
| 2011-02-12 17:32
| 近代建築 兵庫県
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2011年 02月 08日
阪神間に残る戦前築の駅舎探訪その2は西宮市と芦屋市の4駅を紹介します。 ********************************************************************** 東海道本線甲子園口駅 武庫川橋梁を越えて1駅目、西宮市の東端に位置する東海道本線甲子園口駅は昭和9年に開設されました。南側の駅舎とホーム上屋はその後に改築されていますが北側駅舎は竣工当時の姿で残されています。 小さな建物ですが庇の持ち送りや入口の周り縁の飾り等に凝った意匠が見られます。 ********************************************************************** 阪急今津線阪神国道駅 阪急の支線、今津線が阪神国道(国道2号線の別称)を跨ぐ位置に設置された橋上駅として昭和2年に開業しました。 駅舎と言うよりは橋脚や橋の構造部そのものと言った方が適切かもしれません。 現在では一般的な高架駅の景色ですが、竣工した昭和2年当時は全国でも数少ない存在でした。 ホームの南に国道2号線の架道橋、北に東海道本線の架線橋が見えます。*詳しくはこちらを ********************************************************************** 阪急甲陽園線甲陽園駅 阪急夙川駅から僅か3駅を結ぶ短い支線の終点が阪急甲陽園駅です。阪神間を代表する高級住宅街の玄関駅として大正13年に設置されました。 駅舎本屋は竣工時の状態で残されています。 改札を抜けてホームへ。 現在は1面1線のみ使われているホーム。つい最近まで竣工当時のホーム上屋が現存していました。 石を積み上げたホームの基盤が今もそのまま使われています。 ********************************************************************** 阪神電鉄本線芦屋駅 阪神電鉄本線芦屋駅は芦屋の中心部を流れる芦屋川の橋上駅として明治38年に開設されています。現在の駅舎は昭和15年に建てられました。 2面2線のホーム。その後に手を加えられていると思われますが、側壁と上屋を支える柱に竣工時の姿を留めています。 #
by sunshine-works
| 2011-02-08 21:05
| 近代建築 兵庫県
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2011年 02月 04日
大阪と神戸に挟まれた「阪神間」と呼ばれる地域は明治38年の阪神電鉄開通と大正9年の阪急神戸線の開通以降、先発の旧国鉄を交えた3社による激しい競争を繰り広げてきました。関西の大動脈とも言うべきこの区間にはまた戦前の名残りを留める多くの駅舎が点在しています。今回から3回に亘ってこれら線区に残る古い駅舎を紹介していきます。 ********************************************************************** 阪急伊丹線新伊丹駅 阪急神戸本線の支線の一つ伊丹線の新伊丹駅。阪急電鉄は沿線に多くの支線を延ばして宅地開発を行いましたが、大阪から至近のこの伊丹も高級住宅地として発展しました。昭和10年築。 外観だけでなく構内も昔の姿のままで残っています。 ********************************************************************** 阪急伊丹線稲野駅 同じく伊丹線の猪名野駅。前面に庇が新設されていますが駅舎本屋は竣工当時のままです。大正10年築。 ********************************************************************** 阪急神戸線武庫之荘駅 尼崎市の北部に阪急資本によって開発された武庫之荘住宅地。武庫之荘駅は整然と区割りされた町並みが広がる分譲地の入口に昭和12年に開設されました。 ********************************************************************** 阪神電鉄本線武庫川駅 尼崎市と西宮市の境を流れる武庫川を跨ぐ橋上駅として設置されている武庫川駅。明治38年に始まる歴史を持ちますが現在の駅舎はその後数度に亘って改修されました。ホーム上屋の一部と橋桁部分に昭和初期の名残りが伺えます。 *次回は西宮~芦屋の駅舎を巡ります。 #
by sunshine-works
| 2011-02-04 22:56
| 近代建築 兵庫県
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2011年 01月 31日
香川県善通寺市の近代建築その1 古くは空海が開いた名刹善通寺の門前町として、近代には四国随一の軍都として栄えた善通寺。表玄関の土讃線善通寺駅は明治22年に開設されました。 土讃線の前身である讃岐鉄道が多度津~琴平間で開通した明治22年に吉田停留所として設置され、翌年に善通寺停留所へ改称、後年に善通寺駅に昇格します。現存する駅舎は開設当時からの構造部分を残しながら、その後数度に亘る改修を経て現在の姿となっています。 駅舎本屋正面部分。中央の車寄せは大正11年、善通寺陸軍第11師団の特別大演習に合わせて増築されています。 ホームは2面3線。洋小屋組みのホーム上屋は大正11年に改修された時のものとされています。 ホームの端には同じく大正11年築とされる跨線橋が現存しています。 その後の改修で各部が美しく整えられている為に然程古い建物と言う印象を受けませんが、この善通寺駅は現存する香川県のJR駅舎の中で最も長い歴史を持ちます。 前回紹介した琴平駅は洋風意匠のモダンな駅舎でしたが、和風を旨としたこの善通寺駅もこれに劣らぬ風格を備えています。 #
by sunshine-works
| 2011-01-31 23:44
| 近代建築 香川県
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