2007年 01月 07日
尼崎の学校建築2

尼崎の近代建築その11

尼崎市に現存する戦前の学校建築その2

旧開明小学校

昭和12年築。藩校に起源を持つ尼崎市で最も古い小学校でした。統合により廃校となった後は市の分庁舎として使われています。
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半円形の階段室と屋上の時計が特徴的です。
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南側玄関脇の階段室が目を引きます。
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各所に配された丸窓
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城内高校(旧尼崎高等小学校)

昭和13年築。現在は高校の校舎となっていますが最初は高等小学校校舎、後に尼崎市役所庁舎として使われました。
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この旧尼崎高等小学校と開明小学校、次に紹介する旧尼崎女学校は近接した地域に建っています。この一帯が昭和9年の室戸台風で大きな被害を受け木造校舎が被災したのを期に相次いで鉄筋コンクリート校舎に建て替えられました。同時期の施工の為か丸窓のデザインや細部に共通点が見られます。

市の資料館として使用されている北側の棟。デザイン的な見所はこちら側が豊富です。
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成良中学校(旧市立尼崎高等女学校)
昭和13年築。高等女学校の後は中学校校舎として現在も使われています。
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尼崎にはこの他にも戦前に建てられた学校建築が多数あります。人口40万人程度の都市としてはかなりの数だと思います。恵まれていた財政事情や室戸台風の被災を契機として戦前に多くが鉄筋コンクリート化されていたようです。
近年、尼崎市でも少子化の影響から学校の統廃合が進んでいます。開明小学校の様に転用されて残されて行けば良いのですが・・・…。

# by sunshine-works | 2007-01-07 15:35 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2007年 01月 01日
尼崎の学校建築1

尼崎の近代建築その10

尼崎市内に残る戦前に建てられた学校建築の特集です。

大庄小学校(旧大庄村立大庄小学校)

昭和8年築。旧大庄村役場と道路1つ隔てた位置にあります。村野藤吾作の村役場も名建築ですが、この村立小学校も素晴らしい建物です。

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小学校建築では珍しい独特のアーチ窓が特徴です。
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当時主流となりつつあったモダニズム様式ではなく表現主義のスタイルを取り入れています。
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周囲に大きな建物が無かった時代、村役場と並び建つこの小学校は日本一の大村と言われた旧大庄村のランドマークだったことでしょう。
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校舎は南棟と北棟の2棟あります。北棟の様子。
垂直柱のラインの処理がアクセントとなっています。
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尼崎西小学校(旧大庄村立第二尋常小学校)

昭和14年築。大庄小学校から6年後の築ですが垂直柱の表現に同じ手法を取り入れています。
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大庄小学校に比べるとあっさりとしたデザインです。6年を隔てた時代背景の違いなのでしょうか。
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長洲小学校(旧小田村立第二尋常小学校)

大庄村と同様に尼崎市と合併した旧小田村の村立小学校です。
四方に大きく張出した庇と軒蛇腹に特色があります。
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窓の開口部が非常に大きく取られているのもこの建物の特徴です。
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# by sunshine-works | 2007-01-01 17:28 | 近代建築 | Trackback | Comments(2)
2006年 12月 24日
尼崎紡績旧本社事務所(ユニチカ記念館)

尼崎の近代建築その9
ユニチカの前身である尼崎紡績の本社事務所として明治33年に建てられました。
設計者については不明ですが日本人の設計と言われています。
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尼崎市で最初の西洋建築と言われています。全てイギリスから取寄せたレンガで造られています。
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工場施設(事務所)ですがバルコニーを配した邸宅風の造りとなっています。
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尼崎紡績は尼崎が工業都市として発展する基盤となった工場です。かってはこのあたり一面に同社の工場建物、関連施設が広がっていましたが昭和20年の空襲で壊滅状態となり、その後工場施設も移転、事務所だったこの建物だけが残りました。現在はユニチカ記念館として同社の資料が展示されています。

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アーチ窓の連なり、面格子の造形、レンガの退色具合等どこを見ても美しい建物です。
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会社の旧施設が記念館として残された一例です。商業ビルやオフィスビルに比べると企業施設は記念館として保存される余地が残されています。敷地に余裕があること、創業時・発展期を支えた企業のモニュメントとして保存する意味合いが強いことが理由でしょうか。但し、会社、工場が存続し続けることが条件となりますが。

イギリスから輸入したレンガ 工法もイギリス積みです。
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裏側の様子
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正門越しの眺め
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# by sunshine-works | 2006-12-24 20:38 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2006年 12月 16日
尼崎信用組合旧本店

尼崎の近代建築その8
以前紹介した尼崎信用組合旧本部事務所から建物一つ隔てた位置にあります。レンガ造りの旧本部事務所の次の2代目本店事務所として昭和5年に建てられました。地元兵庫県を中心に活躍した古塚正治の設計です。
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昭和5年当時は新しい建築の流れが地方都市にも波及しだした頃ですが、銀行建築は依然として様式建築が主流を占めていました。この建物は従来の荘厳な銀行建物のイメージから離れ、流行のモダニズム様式を取り入れた設計となっています。
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あっさりとしたデザインですが平面とカーブが巧みに組み合わされています。
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外壁の最上部には緩やかな反り返えしがつけられています。
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その後の改修で竣工当時とはエントランス部や窓等が変更されています。外壁も最初は黄土色に近い色合いだったようです。
竣工時の外壁の色を再現してみました。(館内に飾られている当時の絵を参考にしました)

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新本店ビルの建設に伴い、この建物は「世界の貯金箱博物館」として余生を送っています。
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# by sunshine-works | 2006-12-16 13:00 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)