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2011年 11月 26日
伯備線美袋駅
備中の鉄道遺産その7

方谷駅を過ぎた後も伯備線は高梁川に沿って南へ進んでいきます。5駅先の美袋駅も開業当時の姿のまま現用施設として使われています。
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美袋駅は伯備線の岡山方区間が部分開業した際に設置された駅の一つとして大正14年に建てられました。。
木造下見板貼り・切妻屋根、正面から右に寄せて設けられた玄関等、当時の地方木造駅舎の基本型とも言える意匠が良好に保たれています。
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正面の景色。これまでに見てきた同時期の駅舎と互わぬ造りです。
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車寄せの庇もおなじみのスタイル。
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各駅停車のみ停車する駅ですが、待避線を備えた2面3線のホームを構えます。
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跨線橋で対向ホームへ渡ります。
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竣工当時の伯備線駅舎の姿を今に伝える美袋駅。鉄道遺産の宝庫ともいわれる岡山で3つ選定されている有形登録文化財指定駅舎の一つです。
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by sunshine-works | 2011-11-26 23:18 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2011年 11月 22日
伯備線方谷駅
備中の鉄道遺産その6

多くの木造駅舎が残る岡山県内の各線区。伯備線にも開業時の姿を留める駅舎が現存しています。今回と次回は伯備線の木造駅舎を紹介します。
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新見から高梁川に沿って南へ下り、備中高梁市との市境を越えて最初に停車する方谷駅。昭和3年にこの区間が開通した際に建てられた駅舎が現役で使われています。
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岡山県内に残る多くの木造駅舎と同時期の昭和初期の築です。木造下見板貼、切妻屋根、中央からやや右に寄せて設けられた玄関等、共通した意匠を持ちますが、石を用いた庇の支柱に独特の趣があります。
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待合室内部です。各駅停車が一時間に上下各1本のみ停車するこの駅では、多くの時間がこのように閑散としています。
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改札の外側です。ホームはここから一段高い位置に設けられています。
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裏側から眺めた駅舎本屋。屋根にはセメント瓦が葺かれています。
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開設当初から何も変わっていないホームからの景色。静かに気動車が滑り込んできました。
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by sunshine-works | 2011-11-22 22:28 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2011年 11月 18日
伯備線廃線跡の旧鉄道橋梁
備中の鉄道遺産その5

前回、新見~方谷間に残る開設時の伯備線橋梁を紹介しましたが、この区間の途中、井倉~石蟹間には道路橋に転用された旧鉄道橋梁が残されています。今回はこの伯備線廃線跡に残る二つの橋梁を紹介します。
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昭和3年に全通した伯備線は80年を越える歴史の中で、幾つかの区間の路線付け替えが行われました。付け替えの主たる目的は高速化で、曲線区間や勾配区間を直線区間に敷き替える付け替えとこれに併せた複線化・電化が戦後に行われました。
変更された旧区間は線路こそ取り払われたものの当時を偲ぶ鉄道施設の残骸が残され、また一部の区間では線路跡が生活道路として利用されています。この石蟹~井倉間の廃線区間でも旧鉄道橋梁が高梁川を渡る為の貴重な生活道路として使われています。

石蟹と井倉の中間地点で高梁川を渡る旧第9高梁川橋梁。何度も屈曲する高梁川沿いに敷かれたこの区間の高速化を図るため、新たに2本のトンネルを掘り、ほぼ真っすぐな路線に引き直す工事が昭和50年代に行われました。この結果不要となった橋梁は人道橋に、線路跡は道路として流用される事となりました。
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橋桁や橋脚は鉄道橋梁時代のまま。路盤を取り払った跡を塞いで舗装し、柵を取り付けています
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太い円柱状のコンクリート橋脚で高い位置に桁を渡します。運用されていた当時は車窓から壮観な眺めが楽しめたと思われます。
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交差する国道を越える橋桁。鉄道省と記された橋銘板もそのまま残されています。
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橋の取り付け部に続く旧線路跡。
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井倉の町の手前で高梁川の流れに沿う様に架けられた旧足見川橋梁。連なる長い橋脚が川面に写る素晴らしい景観です。
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一般に50年とも言われる橋梁の耐用年数ですが、この様に用途を変えれば更に長く使い続けられる利点があります。
旧鉄道橋梁が道路橋として使われている例は他にも結構あるようですが、これだけの規模の橋がそのまま使われているのは珍しいかも知れません。
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by sunshine-works | 2011-11-18 22:50 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2011年 11月 14日
伯備線新見~方谷間の橋梁
備中の鉄道遺産その4

倉敷と米子を結ぶ伯備線は津山線・因美線と同じく山陰と山陽を結ぶ陰陽連絡線として計画され、津山線・因美線の全通に先立つ昭和3年に開通します。
80年を越える歴史を持つこの伯備線にも津山線・因美線に見られた古い駅舎や鉄道橋梁が数多く現存しています。
備中の鉄道遺産シリーズ中盤はこの伯備線に残る鉄道施設を4回に亘って紹介します。
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新見の市街地を抜けた伯備線は高梁川に沿って南下していきます。
何度も高梁川を越えて進む同線には「第〇高梁川橋梁」と名の付く橋梁が十数個も存在しますが、この高梁川橋梁のように開設当初から使い続けられている橋梁は新見から方谷にかけての区間に集まっています。
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まず鳥取方から部分開業した伯備線は、6年後の大正14年に岡山方の倉敷~備中川面間が開通、昭和3年に最終区間が完工します。大正後期から昭和初期と比較的後年の工事である事や、姫新線や因美線、津山線と異なって幹線に位置付けられていた事もあって伯備線岡山区間の橋脚は殆どがコンクリート製、橋桁も大正期に制定された新しい形式の物が使われています。
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次の第10高梁川橋梁もこの区間が昭和3年に開通した際に架けられています。
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川の中流域とは言え、この辺りは結構な川幅があります。静かな流れの上を延々と桁が渡っていきます。
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井倉~方谷間の第7高梁川橋梁。橋脚の高さの違いはありますが、先の2橋とほとんど同じ構造です。
尚、この途中の第9高梁川橋梁は路線の付け替えによって新しい橋が架けられ、第8高梁川橋梁も室戸台風で被災した後に新橋が架けられています。
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伯備線はこの先も高梁川と何度も交差しながら備中高梁方面へ進んでいきます。この先の高梁川橋梁は架け替えや路線の付け替えが行われており、橋脚・橋梁共に開設時の姿が残る橋はここまでとなります。
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by sunshine-works | 2011-11-14 23:56 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2011年 11月 10日
姫新線岩山駅
備中の鉄道遺産その3

新見から東へ一駅、岩山駅は旧作美線が昭和4年に新見~岩山で暫定開業した際に設置されました。この岩山駅には開業当時に建てられた駅舎が当時の姿のまま残されています。
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木造下見板貼り、切妻屋根に桟瓦を葺く当時の木造駅舎の基本形。
大きな改修が行われた形跡は無く、窓も昔ながらの木枠の物が使われています。
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無人化された現在は窓口も塞がれ、待合室には時刻表以外は何もありません。
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待合室からホームへ
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現在は1面1線のみ使われていますが、向かい側には使われなくなったホームが残されています。
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竣工当時の石を積み上げたホーム基礎がそのまま残されています。
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昭和初期に建てられた当時と殆ど変わらない外観。
岡山県内に数多く現存する木造駅舎の中でも極めて良好に竣工当時の姿を留める駅舎です。
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by sunshine-works | 2011-11-10 00:48 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2011年 11月 06日
姫新線新見~刑部間の橋梁
備中の鉄道遺産その2

兵庫県姫路と新見を結ぶ姫新線の基となった作備線は大正12年に津山~美作追分で最初の区間が開通、その後も西へ延伸を続けて大正14年には中国勝山まで開通します。これに対して新見側工区は開業が遅れ、昭和4年に新見~岩山間の8.4キロが開通、翌昭和5年12月に岩山~中国勝山が繋がってようやく新見~津山が1本のレールで結ばれる事となります。
今回はこの姫新線備中区間に残る開業時に架けられた鉄道橋梁を紹介します。
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新見駅を出て程なく、市街地の中心で高梁川を渡ります。緩やかな孤を描くこの姫新線高梁川橋梁は昭和3年に架けられました。
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この橋で使われている桁は津山線の橋梁に数多く使われたポーナル桁と呼ばれる古い規格の物です。津山線のポーナル桁は英国製の輸入桁でしたが、この高梁川橋梁をはじめとする作備線の橋梁には改良を加えた国産のポーナル桁が用いられています。
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新見の市街地を抜けると線路は山裾を北へ向かいます。この後暫くは高梁川支流の熊谷川と併走し交わりながら進んで行きます。
新見~岩山間で熊谷川を越える第1熊谷川橋梁。同区間が開通した昭和5年に架けられました。
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中央の桁に使われている高梁川橋梁と同じポーナル桁。手前の桁は後年に継ぎ足された物と思われます。
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山深い景色の中を進む姫新線。第2熊谷川橋梁、第3熊谷川橋梁が谷間の流れを渡ります。
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小さな支流を渡る墨川橋梁。
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幾つかのトンネルを抜けて再び熊谷川を渡ります。第5熊谷川橋梁、第6熊谷川橋梁はポーナル桁ではありませんが橋銘板から判断すると開業時の桁のようです。
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今回紹介した区間の殆どでこのような開業当初からの橋梁が確認できました。この先中国勝山に至る区間には相当数の古い橋梁が現存していると思われますが、それらは後日改めて紹介する事とします。
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by sunshine-works | 2011-11-06 16:54 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2011年 11月 02日
芸備線矢神駅/野馳駅
備中の鉄道遺産その1

山陽道の中央に位置する岡山は、明治半ばより近畿、九州、山陰を結ぶ路線が県内に廻らされ、昭和初期には瀬戸内沿岸から中国山地の奥地に至るまでの広範な鉄道網がほぼ完成されていました。
岡山県の西半分を占める備中地区も明治24年に山陽本線が延伸され、その後米子を結ぶ伯備線や播磨、広島北部を結ぶ路線が整備されていきます。
昭和初期に完成した備中の鉄道路線は、主要幹線である山陽本線を除くとその殆どが長閑な田園地帯や山合いを走る区間で占められ、70年以上を経た今も昔ながらの風景の中に開業時に遡る古い駅舎や橋梁が数多く点在しています。
岡山備中の近代建築探訪はこれら備中に残る鉄道遺産廻りからスタートします。
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岡山の北西部の拠点新見市から広島県北東部を経由して広島駅へ至る芸備線は総延長160キロに及ぶローカル線で、長距離路線でありながら全区間を結ぶダイヤを持たない事、優等列車が廃止されて各駅停車と快速のみで運行されている事、都市近郊鉄道の側面と山間部を繋ぐ生活路線としての側面を併せ持つ事等、同時代に開通した姫新線とよく似た性格を持っています。
全線で44駅ある芸備線の駅舎で岡山方に設置されている駅は全部で5駅。これらは芸備線の母体の一つとなった三神線として起工された最初の区間にあたり、昭和5年の同線開通時の駅舎として矢神・野馳の両駅が当時の姿を伝えています。
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矢神駅は三神線の最初の開通区間の終点として昭和5年2月に開業します。現存する駅舎はこの時に設置された物ですが、昭和47年の無人化に伴って本屋の左半分にあたる執務室部分が撤去されています。当初の姿とは趣を異にしますが、残された旧待合室部分やホームの風景には開業時の面影を窺う事が出来ます。
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昭和初期の地方駅舎に良く見られた切妻屋根の玄関庇。建物が半分以下の規模となってしまった現在はやや不釣合いな大きさになっています。
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ホームは2面2線。小さな駅ですが列車の行き違いが出来るホームを備えています。
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芸備線の岡山区間で最も西に位置する野馳駅。昭和5年11月の三神線延伸時に設置されました。
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昭和初期の地方駅舎の典型例とも言える造りです。
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ひっそりとした待合室。ベンチに人影はありません。
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小さな待合室からホームへ出ます。
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by sunshine-works | 2011-11-02 22:40 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)