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2011年 01月 31日
土讃線善通寺駅
香川県善通寺市の近代建築その1

古くは空海が開いた名刹善通寺の門前町として、近代には四国随一の軍都として栄えた善通寺。表玄関の土讃線善通寺駅は明治22年に開設されました。
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土讃線の前身である讃岐鉄道が多度津~琴平間で開通した明治22年に吉田停留所として設置され、翌年に善通寺停留所へ改称、後年に善通寺駅に昇格します。現存する駅舎は開設当時からの構造部分を残しながら、その後数度に亘る改修を経て現在の姿となっています。
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駅舎本屋正面部分。中央の車寄せは大正11年、善通寺陸軍第11師団の特別大演習に合わせて増築されています。
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ホームは2面3線。洋小屋組みのホーム上屋は大正11年に改修された時のものとされています。
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ホームの端には同じく大正11年築とされる跨線橋が現存しています。
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その後の改修で各部が美しく整えられている為に然程古い建物と言う印象を受けませんが、この善通寺駅は現存する香川県のJR駅舎の中で最も長い歴史を持ちます。
前回紹介した琴平駅は洋風意匠のモダンな駅舎でしたが、和風を旨としたこの善通寺駅もこれに劣らぬ風格を備えています。
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by sunshine-works | 2011-01-31 23:44 | 近代建築 香川県 | Trackback | Comments(2)
2011年 01月 27日
土讃線琴平駅
香川県琴平町の近代建築その1

金刀比羅宮の参詣駅として開設された土讃線琴平駅は明治22年に始まる歴史のある駅です。3代目となる現在の駅舎は大正11年に建てられました。
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讃岐鉄道が多度津-琴平間で開通した明治22年に設置された琴平駅は県南西部の中心駅として重要な地位を占め、高松駅に継ぐ規模の駅舎に発展していきます。
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木造漆喰仕上げ、玄関上部の妻面にはアーチ窓を配し、ハーフティンバー式に柱を露出させています。軒下には琴平宮のシンボルである小さな丸金の紋が並びます。
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南面の外壁には杉綾模様の腰板が廻らされています。
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車寄せからの眺め
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ホームは2面4線、拠点駅だけあって規模の大きなホームを構えます。
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それぞれのホームを板張りの跨線橋が繋ぎます。
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3・4番ホームから駅舎本屋を望みます。
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ホーム側から見た駅舎本屋。南側と同様に杉綾模様の腰板、木造漆喰塗り、ハーフティンバー仕上げ、上部にはメダリオンが飾られます。
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金刀比羅宮の門前町・琴平の発展を支えたこの駅舎は、当時の地方駅舎には珍しい洋風意匠の駅でした。90年を経た今もこの町の玄関駅としてモダンなその姿を伝えています。
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by sunshine-works | 2011-01-27 23:28 | 近代建築 香川県 | Trackback | Comments(2)
2011年 01月 23日
因美線高野~那岐間の橋梁①
岡山県津山市の近代建築その10

津山から県境の物見峠を抜けて鳥取へ至る因美線はその大半を山間いの区間が占めていますが、この区間には上流の小川を越える小規模な橋梁が数多く架けられています。
津山の鉄道遺産シリーズ、今回は因美線に残る開業以来の古い橋梁を紹介します。
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美作滝尾駅の手前に架かる加茂川橋梁。因美線は加茂川を何度も跨いでいきますが、その中では最も大きな橋梁です。
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因美線の橋梁も以前に紹介した津山線橋梁と同様なプレートガーダー橋が用いられています。
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三浦~美作加茂間の津川橋梁。ポーナル式プレートガーダーはこの線区では唯一ここだけです。
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滑川橋梁。橋脚一本の小さな橋です。
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第一加茂川橋梁。
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この先、那岐までの区間の橋梁は後半に続きます。

by sunshine-works | 2011-01-23 23:37 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(2)
2011年 01月 19日
因美線知和駅
岡山県津山市の近代建築その9

美作滝尾から北へ3駅、知和駅は美作滝尾駅の開業から3年後、昭和6年に開設されました。
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街道から離れた山裾にぽつんと建てられた小さな駅です。周囲に人家はほとんどありません。
この駅も昭和初期の典型的な地方駅舎の姿を留める質素な下見板貼の駅舎です。
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まったく人気の無い待合室。時間が止まっているようです。
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改札を抜け駅舎の南側を望みます。
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一段上がった位置に敷かれている1面1線のホーム
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現在は利用客もすっかり減ってしまいましたが、冬には雪に埋もれる山深い地域に於いて鉄道は欠くことの出来ない存在でした。地域の生活を長きにわたって支えて来たのがこのような小さな駅舎でした。
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by sunshine-works | 2011-01-19 02:33 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(2)
2011年 01月 15日
因美線美作滝尾駅
岡山県津山市の近代建築その8

津山と鳥取を結ぶ因美線は大正8年に第一期区間の鳥取-用瀬間が開通、その後津山・用瀬双方から延伸を重ねて昭和7年に全通します。これによって瀬戸内海と日本海は1本の線路で結ばれる事となり、以来因美線は60年余りに亘って陰陽連絡線の主要線区としての重要な役割を果たしてきました。
平成6年に智頭急行線が開通してからは地域の生活を支えるローカル線に転じ、現在は2、3時間に1本程度の間隔で単編成の普通列車が運行されています。
大半が山間部を行くこの因美線はまた美しい景色が連続する区間でもあり、長閑な山間いに開業当時のままの鉄道施設が数多く残っています。
津山の鉄道遺産シリーズの後半はこの因美線に点在する駅舎や橋梁を紹介します。
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因美線の鉄道遺産探訪その1は全国の木造駅舎の中でも特に人気の高い美作滝尾駅です。この駅舎は因美線が高野-美作加茂間で開通した昭和3年に設置されました。
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この駅舎の素晴らしさは、何と言っても竣工当初の姿がほぼそのまま残されている事です。外壁、内装、待合室、改札や駅務室、上屋からホームの石積みに至るまで限りなくオリジナルに近い状態が保たれています。
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有人駅だった頃のまま残されている駅務室。中の備品や家具類も相当に古い物と思われます。
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周囲の景色も基本的な部分は開業時と変わっていないのでしょう。
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小さな待合室も当時のままです。
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ホームは1面1線。木製ベンチが置かれた以外何もありません。
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各地に残る木造駅舎の中でも現存性と景観の素晴らしさに於いてこれに秀でる物は無いと思える位に素晴らしい駅舎です。
この美作滝尾駅は、多くの鉄道遺産が残る美作地域の中でも昭和初期の地方駅舎の典型的な姿を伝える極めて価値の高い歴史資料となっています。
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by sunshine-works | 2011-01-15 23:56 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
2011年 01月 11日
神戸市内の高架軌道
開港を機に誕生した神戸の街は海岸沿いの平地に築かれ、市街地は東西に細長く広がって発展していきます。この狭い平野を貫いて走る鉄道路線の主要部には昭和初期に設置された長さ10kmに及ぶ高架軌道が現用施設として残されています。
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阪急電鉄の高架はこの王子公園駅付近を基点に三宮までの約3kmを結びます。
昭和11年、それまでの神戸側終点だった上筒井から新線を延伸し三宮に乗り入れる際に築かれました。
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王子公園駅前の大通りを跨ぐ原田拱渠。都市部の高架橋には珍しいアーチ橋ですが、広い道幅を支柱を用いず一跨ぎする為にこの形式が採用されています。
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原田拱渠の西へ進みます。
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この地点にも同じ形式の拱渠が架けられています。
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高架下の多くは住宅として利用されています。
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3基目の拱渠。3つの拱渠はどれも道路と斜めに交差しており、捩れた様な断面をしています。
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次第に倉庫や工場として使われている区画が増えてきます。
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JR線の高架は西灘駅付近から長田区鷹取までの約10kmに渡って延々と続きます。上り線が昭和6年、下り線は昭和12年に高架化されています。
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三宮までの区間は阪急線の南側を併走します。JR4線、阪急2線の計6線が並ぶ幅の広い高架下は様々な用途に使用されています。
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三宮駅から先の区間は高架下商店街として様々な店舗が連なります。
途中の道路を越える箇所に設置された鋼製支柱も当初の物が使われており、ガード下の風景が色濃く残されています。
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元町駅を越えた西側には店舗に混ざって作業場や事業所も増えてきます。
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三宮から続く高架下商店街はこの神戸駅付近で途切れますが、高架区間は更に西へ続きます。
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大正後期から昭和初期にかけて築かれた都心部の高架軌道は、橋梁や駅舎程の個性はありませんが、鉄道遺産として貴重な資料です。特にこの神戸のJR高架線は同時期に築かれた東京の新橋~御徒町間高架を遥かに凌ぐ長さとして特筆される存在でもあります。
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by sunshine-works | 2011-01-11 23:03 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(3)
2011年 01月 07日
阪急電鉄神戸線藻川橋梁/住吉川橋梁
大阪・梅田から神戸を結ぶ阪急電鉄神戸本線は大正9年、十三~神戸(上筒井)間で開通し、その後は並走する阪神・国鉄と激しく競いながら日本の都市間鉄道を代表する路線へと発展を遂げます。
90年に及ぶ歴史を持つ同線には開設時やその後の延伸時に設置され、今尚現役で使われている鉄道施設が幾つも残されていますが、今回紹介する二つの橋梁も昭和8年と昭和14年に架けられています。

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藻川橋梁(尼崎市)

大阪から神崎川を越えて尼崎に入って間もない地点、藻川を渡るこの橋は昭和8年に架けられました。
以前紹介した阪急今津線の跨線橋や次に紹介する住吉川橋梁と同形式のトラス橋です。
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両側のプレートガーダを介して中央に1連のプラットトラスを繋ぎます。
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類似の橋梁は阪急線の他区間や他の鉄道会社線にも見られ、同時期のトラス橋としては標準的な物の一つと思われます。
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約80年を経た風合いを感じさせる色褪せたコンクリート製橋脚やリベット接合の橋桁。
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住吉川橋梁(神戸市東灘区)

六甲山系から播磨灘へ注ぐ住吉川に渡されたこの橋梁は昭和13年の阪神大水害で被災した旧橋に代わって架け替えられました。元々は梅田駅の手前に架けられていた阪急宝塚線の橋梁で、路線の地上化に伴って解体保存されていました。
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藻川橋梁に比べると一回り程大きな橋です。道路や住宅地に近接して架けられており、間近に迫るトラスは尚更大きく感じます。
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梅田から移築された橋桁部分。この場所に架けられて70余年、最初の場所に架けられてからは90年を越える年月を経ています。
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この二つの橋以外にも同線には古くからの路盤や築堤、高架が数多く残されており、山手の住宅街の沿線風景にその趣きのある姿を添えています。
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by sunshine-works | 2011-01-07 23:44 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(2)