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2008年 06月 28日
旧ハリアー邸(うろこの家)
神戸中央区の近代建築その57

北野の異人館街の最も北側には、これも有名な旧ハリアー邸(うろこの家)が建っています。風見鶏の館と同様に北野のシンボル的な存在です。詳しい施工データは不明ですが明治後期の築と言われています。
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この建物は元々は旧居留地に商館として建てられたそうです。大正11年に当地に移築され、その後は高級貸家として使われていました。最後の居住者の名前から旧ハリアー邸の名称で呼ばれています。
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下見板貼り、ベランダコロニアル様式の洋館が並ぶ北野地区にあって、外壁が魚燐のようなスレートで仕上げられているこの「うろこの家」はかなりユニークな建物です。
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建物中央に設けられた玄関の上は、ドーム屋根を乗せた展望塔となっています。
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小さいながらもガラス貼りのベランダが設けられています。
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屋根は和瓦で葺かれています。
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板張りの腰壁が落ち着いた雰囲気の廊下と階段
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窓からは遠く海が望めます。
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この建物は北野地区で最初に公開された異人館です。伝統的建造物郡保存地区として観光客で賑わう今日の北野をかたち作り、広く全国に知られる観光スポットに導いた点でも大きな意味を持つ建物です。
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by sunshine-works | 2008-06-28 00:36 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2008年 06月 24日
旧トーマス邸(風見鶏の館)
神戸中央区の近代建築その56

萌黄の家の隣には北野地区で最も有名な異人館、旧トーマス邸が建っています。ドイツ人貿易商トーマス氏の自邸として明治42年に建てられました。設計は明治後期に日本で活躍したドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデです。
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煉瓦壁にハーフティンバーを組み合わせたドイツ古典様式の重厚な洋館です。多くの異人館がコロニアル様式で建てられている中でこの煉瓦造りの建物の存在感は際立っています。
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急勾配の屋根の頂部に取り付けられた風見鶏から「風見鶏の館」の愛称で知られています。神戸の観光案内に必ず採り上げられる北野のシンボルとなっています。
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煉瓦壁の基本部分に木造で奥行き部分と上階を接いだ構造です。異なった素材が巧みに組み合わされ、それぞれの持ち味が引き出されています。
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がっしりした礎石の上に美しく積み上げられた煉瓦の壁。
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玄関とその周辺です
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館内は木の質感が重厚な雰囲気を醸しています。
パンフレットによれば室内の意匠はドイツの伝統様式をベースにアールヌーボーの要素が加えられているそうです。
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観光名所として賑わう北野地区のシンボルとして大きな役割を果たした建物です。
現在の北野は賑わいと引き換えに俗化してしまったとの見方もありますが、無秩序な開発から町並みが守られて来た事を思えば、ある面仕方の無い事かもしれません。
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by sunshine-works | 2008-06-24 01:49 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2008年 06月 20日
旧シャープ邸
神戸中央区の近代建築その55

更に北野坂を上って行くと北野通りと交差します。この一角の見晴らしの良い高台に旧アメリカ総領事ハンター・シャープ邸として建てられた洋館が見えてきます。明治36年築。設計はA.N.ハンセルです。
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この建物は昭和62年の修復工事の際にオリジナルの色・萌黄色に復され、以来「萌黄の館」の愛称で親しまれています。下見板の外壁が白色で塗られている洋館が多い北野地区の中では独特の色合いです。
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1階を開放式、2階をガラス張りとしたベランダコロニアル様式。東側と西側には、それぞれベイウインドウが設けられています。
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アメリカ総領事の自邸として建てられた後、数回所有者が変わり最後は神戸電鉄社長の小林秀雄氏の所有となります。現在は小林家の名義のまま神戸市が借り受け、観光施設として公開されています。
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2階のガラス枠の幾何学模様はこの館のシンボルマークに使われています。
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この窓だけが蜂の巣模様の窓枠になっています。
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テラス中央の入口上部にはステンドグラスが嵌められています。
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室内の壁も萌黄色がベース。
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こちらは裏側です
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細かな部分まで手入れが行き届き、原形が良く保たれています。明治中期に続々と建てられた北野の異人館の典型例として、見所の多い建物です。
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by sunshine-works | 2008-06-20 01:37 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2008年 06月 16日
旧シェー邸(北野物語館)
神戸中央区の近代建築その54

異人館通りと交わる北野坂を上っていく左手に旧シェー邸が見えて来ます。この館は幾度か持主が代わり現在は神戸市の管理物件となっています。明治40年築。
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案内板によると、この建物は元々はこの場所から北東300メートル離れた場所に建っていたそうです。阪神淡路大震災で大きな被害を受けた後に神戸市が譲り受けてこの地に移設、北野物語館の名称でカフェ&資料館として公開されていましたが現在は閉館されています。
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アメリカ人シェー氏の邸宅として建てられ、その後数度所有者が変わりましたが、NHKの朝のドラマのモデルとなったドイツ人パン職人が最後の所有者となりました。(旧神戸ユニオン教会に店舗を設けたフロインドリーブ氏の実家)
北野地区が観光名所となるきっかけとなったドラマ所縁の建物として、後ほど紹介するトーマス邸と並んでシンボル的な存在でした。
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寄席棟造、下見板張り、白いペイントの外壁と深緑に塗られた窓は北野に良く見られるパターンです。他の多くの異人館にあるガラスを張ったベランダはごく小さめとなっています。
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移築された際に修復が施されており、各部の状態は悪くないのですが、閉館して数年経過しているのが気がかりです。通気や保守は行われているとは思いますが空家で放置すると建物の劣化が進むとは良く言われる事です。
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閉ざされたままの玄関と窓。
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網代組の天井。灯具は当時のものでしょうか?
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震災でかなりのダメージを受けたそうですが、修復に際しては昔の資料に基づいてオリジナルに近い状態が再現されています。新旧の部材が使われていると思われますが違和感無く仕上がっています。
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隣接する南側は空き地となって造成工事が進められています。今まで見れなかった南西側の様子が良くわかります。(隣地に何が出来るかも気になります)
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北野坂の目立つ場所に佇むこの建物がこの後どうなるのか、非常に気がかりです。
折角修復した建物をこのまま放置されたような状態で置いておくのは何とも勿体ない事です。
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by sunshine-works | 2008-06-16 01:18 | 近代建築 | Trackback | Comments(2)
2008年 06月 12日
旧ゲンセン邸(神戸華僑総会)
神戸中央区の近代建築その53

異人館通りを更に東へ進みます。通りの北側は斜面を階段で上っていく家々が並んでいます。現在は華僑総会の施設となっているこの洋館も細い石段を上った先の眺めの良い高台に建っています。元々はゲンセン邸として建てられたこの建物は明治42年の築とされています。
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下見板の外壁、大きく巡らせたガラス貼りのテラス、鎧戸付のベイウインドウ等おなじみのコロニアル様式です。ガラス窓の範囲が大きく、前面の大部分は窓となっています。
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窓の範囲は側面にも大きく回り込んでいます。
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この建物の旧名称であるゲンセン氏の来歴を探してみましたが詳しい情報は判りませんでした。名前からはドイツ系と思われますがどのような人物だったのかは不明です。
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この建物は公開されていないのですが、運良く管理の方に許可を得て撮影が出来ました。観光施設や商業施設然としていない、自然な風合いが良い味を出しています。
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石の基礎の間は格子が組まれて通気口になっています。
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側面の基礎は煉瓦を積み上げています。
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側面に設けられた玄関。
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側面からの眺め。大きな切妻が特徴的です。
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下の通りから見上げた眺め。下の車庫の妻屋根の形は意図的に本宅に合わせてあるように思えます。
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北野地区には今も住居として、あるいはこの旧ゲンセン邸のように団体の施設として、家屋本来の使われ方をしている建物が少数ながら残っています。建物として最も望ましいのは家として使い続ける事なのですが、維持・管理していくのはなかなか難しくなって来ているようです。
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by sunshine-works | 2008-06-12 00:55 | 近代建築 | Trackback(1) | Comments(1)
2008年 06月 08日
旧グラシアニ邸
神戸中央区の近代建築その52

旧ハンセル邸の斜め向かい側に建つ白く塗られたこの建物は、フランス人グラシアニ氏の邸宅として建てられました。現在はレストランとして使われています。明治41年築。
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道路から一段上がった場所に建ち、白く塗られた外壁が良く目立ちます。規模としてはやや小ぶりですが大きなガラス窓やアクセントのバラスターが美しい洋館です。
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前庭に貼られたデッキはオープンテラスになっています。
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石段を上る玄関へのアプローチ
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左手には鎧戸を持つ張出し窓
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側面、裏手の様子。下見板仕上げではない壁面は増築された部分と思われます。
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東天閣の例もそうですが、洋館と高級レストランの組み合わせは良く似合います。立地に恵まれればこのようなすばらしい転用事例になるようです。
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by sunshine-works | 2008-06-08 11:46 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2008年 06月 04日
旧ハンセル邸(シュウエケ邸)
神戸中央区の近代建築その51

トアロードから右手に折れる山本通りは別名異人館通りと呼ばれています。この山本通りと北側に並行する北野通り沿いは40棟近くの洋館が並ぶ重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。神戸中央区探訪の最後は、この北野地区の洋風建築を廻ります。

異人館街の入口に位置するこの建物は明治初期に建築家として活躍したA.N.ハンセルの自邸として建てられました。明治29年築、設計はもちろんA.N.ハンセルです。
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イギリス人のアレクサンダー・ネルソン・ハンセルが手掛けた作品はこの北野に建てられた多くの外国人貿易商の邸宅の他に神戸塩屋のグッゲンハイム邸や京都の同志社大学、平安女学院などが知られています。特に北野地区には多くの作品を残し、当時の神戸を代表する建築家でした。
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中央にバルコニーを配し、左右対象に八角形のテラスを設けたベランダコロニアル様式の典型的なスタイルです。
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北野に現存する異人館で本来の住居として使われている例は数少ないのですが、この建物は一部を観光施設として公開しつつ住居として今も使われています。使い込まれた自然な状態が良い味を出しています。
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両脇の窓上から軒下へ繋がる反り返ったラインが面白い表現です。
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どういうわけか屋根にさりげなく鯱鉾が飾られています。
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こちらは山本通りに面した北側。隣に並ぶ旧ディスレッセン邸もハンセルの設計です。
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一部分ですが室内も公開されています
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多くの異人館を手掛けたハンセルの自邸に相応しく端正な美しさを感じる建物です。
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by sunshine-works | 2008-06-04 23:51 | 近代建築 | Trackback(1) | Comments(3)