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2008年 03月 31日
旧高浜岸壁倉庫(煉瓦倉庫レストラン)
神戸中央区の近代建築その36

JR神戸駅の南側に広がるショッピングモール(神戸ハーバーランド)の海沿いに、明治時代の煉瓦倉庫を利用した商業施設が建っています。この一帯は旧国鉄時代に湊川貨物駅があった場所で、周辺は広大な倉庫街となっていました。明治31年築。
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湊川駅は神戸駅から繋がる大きな貨物駅で、ここから各埠頭に向けて臨港線が伸びていました。東海道線の終着駅である神戸駅と日本最大の国際貿易港を結ぶ、海路と陸路の中継拠点でした。
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現在残されているのは日本貿易倉庫が建てた3棟の煉瓦倉庫です。それぞれ内部を改装してレストランやウエディングホールとして使用されています。
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外壁は当時そのままの煉瓦と思われます。風化の具合が何とも良い風合いです。
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岸壁に沿ったボードウォークから港を背景にした美しい光景が楽しめます。遠くには神戸ポートタワーや神戸大橋も望めます。
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湊川貨物駅跡地に商業施設を誘致し、倉庫街だったこの一帯はお洒落なスポットに生まれ変わりました。レストランやウエディングホールに港と煉瓦建物の組み合わせがよく似合っています。
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by sunshine-works | 2008-03-31 00:47 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2008年 03月 27日
旧小橋呉服店(松尾ビル)
神戸中央区の近代建築その35

三ノ宮から神戸駅まで東西に長く連なるアーケード街の西の端に、大正期に建てられた商業ビルが建っています。大正14年築、設計施工 竹中工務店
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商業の中心が三ノ宮に移ってしまった現在では、人通りも少ないこのあたりのかっての繁盛ぶりを想像しがたいのですが、西から東へ発展して行った神戸の街の歴史の中で、この一帯は最も栄えていた場所でした。この隣にあった三越百貨店が撤退し、老舗店舗の多くも店を閉めて、かっての賑わいはまったく薄れてしまいましたが、当時を偲ばせる建物として唯一残っているのがこのビルです。
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大正時代に建てられた商業ビルとしては大きな建物です。当時の最新設備だったエレベータも設けられており、おそらく当時このあたりで一番目立つ建物だったと思われます。
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現在は1階にドラッグストアが入居しています。2階から上層は事務所仕様になっていますが、建てられた当時も店舗として使われていたのは1階部分だけだったと思われます。
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今は大きなガラス窓になっていますが、昔はそれぞれにアーチ型の入口扉が並んでいたのでしょうか。上部に付けられた庇が面白い表現です。
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建物側面にもアーチ窓が並びます。
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館内でまず目に付く、蛇腹式の扉が懐かしい手動式エレベータ
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階段を昇って上階へ
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建物裏側です
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残念ながら正面の上部はアーケードに覆われて見ることが出来ませんが、大正期としては斬新でモダンなデザインです。流行の発信地だった元町らしさが伺える建物です。
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by sunshine-works | 2008-03-27 02:45 | 近代建築 | Trackback(2) | Comments(0)
2008年 03月 23日
旧三菱銀行神戸支店
神戸中央区の近代建築その34

ハーバーロードと栄町通りが交差する大きな交差点に一際目立つルネッサンス様式の建物が建っています。三菱銀行神戸支店として明治30年、曽禰達蔵の設計で建てられました。
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神戸市役所や中央郵便局が置かれ、神戸の中心地区として開発されていったこの一角に進出した三菱銀行神戸支店は、やがて栄町通りが神戸の金融街に発展して行く礎となりました。
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辰野金吾と並ぶ明治の建築界の重鎮、曽禰達蔵の設計です。いかにもこの時代の銀行建築らしい威厳と重厚感のある建物です。
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ハーバーロードに面した正面入口。
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こちらは栄町通りに面した南面
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神戸に現存する大規模な洋風建造物としては最も古いこの建物は、神戸に本社を置くファミリア社の施設(ファミリアホール)として使われています。子供服メーカーの同社らしくコーナーにはさりげなくスヌーピーの像が置かれています。
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重厚な銀行建物をホールとして転用する事例はあまり多くは見られません。この建物の様にある程度大きな建物でないとステージや客席が確保できない事や、内部の改装にコストが掛かる事が理由なのでしょうか。石造りの内部空間は音響効果としては優れている様な気もします。
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by sunshine-works | 2008-03-23 13:02 | 近代建築 | Trackback | Comments(6)
2008年 03月 19日
旧帝国生命保険神戸出張所(フットテクノビル)
神戸中央区の近代建築その33

栄町通りをさらに西に進みます。コーナーにアールを描くこの建物は旧帝国生命保険神戸出張所として大正10年に建てられました。
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元町駅と神戸駅の中間のこのあたりは今ではマンションが立ち並んでいますが、かっては神戸のビジネスセンターでした。昔の地図をみると神戸新聞社、中央郵便局、中央電話局等がここから神戸駅の間に建っており、このビルにはNHKの神戸支局も置かれていました。旧神戸市役所や総合商社の先駆けとなった鈴木商店の本社もこの近くにあり、まさに経済と情報の発信地として神戸の中枢となっていた地区でした。
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旧居留地のビルによく見られるルスティカ積の1階外壁。コーナーのアールが優雅なシルエットを描きます。
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玄関は東に寄せた位置に設けられたこの1箇所のみ。右上の丸窓がさりげないアクセントになっています。
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この建物は数度の改装によって変容を重ねていったのですが、現在の所有者(フットテクノ社)によって、創建時に近い姿に復元されました。老朽化した部位を補修し使い勝手を現在の基準に合わせていくと当然オリジナルの姿は損なわれて行きます。手間もコストもかかる原状への復元をあえて手がけ、建物の価値を取り戻すこのような改修は今後益々必要性を問われてくると思います。
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by sunshine-works | 2008-03-19 02:05 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2008年 03月 15日
旧第一銀行神戸支店外壁(みなと元町駅)
神戸中央区の近代建築その32

元町から神戸駅へ繋がる栄町通りは神戸の金融街として多くの銀行が立ち並ぶエリアでした。現在はかっての賑わいは無くなってしまいましたが、往時を偲ぶ建物が地下鉄駅の一部として再生利用されています。現在みなと元町駅の入口となっているこの建造物は、明治41年に辰野金吾の設計で建てられた旧第一銀行神戸支店の外壁を利用したものです。
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辰野金吾は東京駅や日銀の設計者として知られていますが、この建物も赤レンガに白御影石でアクセントを入れる辰野式と言われる様式が用いられています。
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第一銀行が移転した後大林組の社屋として使われていたこの美しい煉瓦造りの建物は阪神大震災で全壊してしまいました。その後この場所に神戸市営地下鉄の駅が造られる事となり、かっての建物外壁を使用した駅舎とするプランが採用されました。
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地下鉄駅の入口は東西に二つ設けられています。こちらは東側の入口。
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西側の入口
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東面の窓には重厚な面格子が取り付けられています。
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表から見ると煉瓦の建造物に見えますが、実際には裏打ちされて直立する壁と言う方が正しい表現です。
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古い建物の外壁を新しい建物の一部として利用する手法はよく使われますが、この様に壁を単独の構造物として使用するのは珍しい事例です。当初建物の原状保存の度合いから言えば最も遠い事になるのでしょうが、余分な物がないだけにかえってオリジナルのエッセンスが強く表現されている様に感じられます。
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by sunshine-works | 2008-03-15 00:43 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
2008年 03月 11日
河南ビル/二葉
神戸中央区の近代建築その31

元町から神戸駅方面に進む前に、近辺の古い店舗建物を紹介します。

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河南ビル

北野と外国人居留地を結ぶトアロードが三宮の商店街と交わる一角に建つこの建物は、家具やインテリア小物を商う河南工藝社の店舗として大正期に立てられました。
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正面ファサードを飾るアールデコ風の意匠が目を惹きます。船窓を思わせる両側の丸窓は港町神戸に因んだものでしょうか。
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アーケードに面している北側。この面にはベージュ色のタイルが貼られています。
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3連の丸窓はかなりインパクトがあります。
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外国人居留地の時代から三宮~元町~神戸駅にかけては数多くの商店が建てられたのですが、戦前から残る店舗建物は今や数少ないものとなってしまいました。個性豊かなデザインは現代の画一的な商業ビルには無い独特の味わいがあります。
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二葉

乙仲通りに面して1階に蕎麦屋が入る小さな建物が建っています。詳しい建築データは不詳ですが昭和初期の築かと思われます。
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窓の両脇の柱に付けられたレリーフは纏のように見えます。火避けの呪いなのでしょうか。
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この規模の建物に多い看板建築に見えますが本格的なコンクリート建築です。
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各部位に手の込んだ装飾が施され、小さいながらも存在感のある建物です。
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by sunshine-works | 2008-03-11 02:37 | 近代建築 | Trackback | Comments(4)
2008年 03月 07日
榮町ビル
神戸中央区の近代建築その30

今回も乙仲通りに建つ古いビルを紹介します。現在はブティックや雑貨を扱うショップが多く入居するテナントビルとなっていますが、ここもかっては小さな事業所向けの事務所ビルだったと思われます。築年度:不詳(昭和初年頃)
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凝った装飾や特徴的な意匠もなく、外観からはそれほど古い印象をうけません。戦後の現代建築に良く見られる簡素なデザインですが細部、特に館内の造作には戦前の建物の雰囲気が色濃く残っています。
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全体では一つの建物ですが幾つかの独立した区画が合わさって構成されているようにも見えます。東側玄関と西側玄関は内部で連絡しておらず機能的には別個の建物です。
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こちらは北側の入口。ガラスブロックは後年に取り付けられたと思われます。
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旧字体と書体が時代を感じさせます。
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西側区画内部は廊下の両側に小さな区画が並ぶ典型的な雑居ビルの構成となっています。
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古い建物を小さなショップやブティック用のテナントビルとして再利用する試みは都市部で多く見られます。事務所として使うには不向きでもショップとしてなら然程問題とはなず、むしろレトロな雰囲気が良い演出効果となるようです。
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by sunshine-works | 2008-03-07 00:05 | 近代建築 | Trackback(1) | Comments(0)
2008年 03月 03日
岸本産業旧本社(KISCO株式会社神戸支店)
神戸中央区の近代建築その29

乙仲通りを東へ進みます。程なく行くと個性的な建物が右側に見えてきます。この建物は神戸で創業した化学薬品卸会社、岸本産業(現在の名称はKISCO株式会社)の本社として建てられました。正確な築年は不明ですが大正末か昭和初期と思われます。
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鉄筋コンクリート3階建、独特の意匠が一際目をひく建物です。
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丸太を積み上げたログハウスの様なコーニス(蛇腹)が特徴的です。3層が階段状に積み重なっていますがそれぞれを大きくセットバックさせる大胆なデザインとなっています。
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腰周りにはルスティカ積みの石を廻らせています。
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裏側にあたる北面。厳重な鉄扉は扱品目が化学薬品である事と関係があるのでしょうか。
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先進的な建築物が数多く建てられた神戸にあってもこの建物は何ともユニークです。小規模な建物ならではの味わいと言えるかも知れません。
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by sunshine-works | 2008-03-03 02:57 | 近代建築 | Trackback | Comments(1)