2017年 09月 16日
石原駅跨線橋

京都の鉄道遺産

綾部から市境を越えて福知山市へ。福知山駅の一つ手前、山陰本線石原(いさ)駅のホームに明治大正期に作られた跨線橋支柱が現存しています。刻印が判別不可で詳しい製造年度は特定出来ませんが、各地に現存例が確認されている鉄道院・鉄道省時代の鋳鉄製跨線橋の一つです。

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山陰本線石原駅は明治37年の開業。この跨線橋が設置された経緯は不明ですが、山陰本線のこの区間が複線化されたのが昭和40年代なので、それまでは跨線橋の要は無く、おそらく複線化に伴うホーム新設時に他所から移築転用されたものと思われます。

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角柱の上部に円柱を重ねた鋳鉄製の柱、各柱の間に鋼線の筋交いを廻らします。これらは鉄道省の跨線橋支柱に共通する意匠です。
*当ブログ内にて、過去に以下の駅の鉄道省(院)跨線橋を紹介しています。
徳島線石井駅徳島線蔵本駅山陽本線熊山駅山陽本線金光駅山陰本線竹野駅山陰本線八鹿駅福知山線柏原駅

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本来は下部の角柱部分に製造工場と製造年度が刻まれているはずですが、それらしきものが見当たりません。削られた、あるいは度重なる塗装で埋もれてしまったものと推測されます。

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跨線橋本体の築年も不明ですが、リベット接合の鉄骨構造は相応に古い時期のもの。床と外壁は移設後に更新されていると思われます。

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# by sunshine-works | 2017-09-16 19:47 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 09日
旧佐賀村役場
京都府綾部市の近代建築その6

綾部駅から山陰本線を西へ一駅、高津駅の北方、由良川沿いの小さな集落に木造の旧役場建物が残されています。現在公民館として使われているこの建物はかつて存在した旧佐賀村に建てられた役場を移築したものです。
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小高い丘の上、神社の境内の隣に建つ木造平屋建物。下見板貼の壁面、中央に切妻屋根の庇を構え、左右に縦長窓を並べます。当時の地方庁舎によく見られる和洋折衷様式で建てられたこの佐賀村役場は大正6年の築とされています。
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玄関周りの詳細。破風下の横桁に刻まれた「佐賀村役場」の文字が微かに読み取れます。
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何鹿郡佐賀村は現在の福知山市と綾部市に跨った場所に存在した村でした。昭和31年に同村は二つに分かれて両市に吸収合併され、村役場があった場所は福知山市側に残りました。
旧役場はその後に綾部市側のこの場所に移され、公民館として使われています。
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側面にも縦長窓が並びます。
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# by sunshine-works | 2017-09-09 19:03 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(0)
2017年 09月 02日
丹陽教会
京都府綾部市の近代建築その5

綾部市の中心部の南、住宅地の一角に明治期から続く伝統を受け継ぐ教会が建っています。この建物は大正13年に丹陽基督教会の2代目会堂として建てられました。
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市街地のはずれ、角地に建つ切妻屋根の礼拝堂と3層の塔。当時の教会建物に一般的なゴシック様式に則った意匠です。
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尖頭アーチが囲む礼拝堂入口。礼拝堂と隣に並ぶ塔は繋がった構造です。
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この丹陽教会には綾部の繁栄の基を築いた郡是製糸の創業者、波多野鶴吉が深く係わっています。波多野鶴吉はこの丹陽教会の前身である丹波第二教会が福知山から当地に移転してきた当初から熱心な信者として仕え、大正13年に現在の会堂が献堂された際には多額の寄付を行いました。寄付者には郡是製糸の従業員有志や当時同社の主要取引先であったアメリカのスキナー商会が名を連ね、更にはこの教会堂の設計も郡是製糸の建築課が手掛けています。
郡是製糸は波多野鶴吉の元でキリスト教を基本理念とした社員教育を実践しており、この教会の信者の三分の一近くが同社従業員だったそうです。
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# by sunshine-works | 2017-09-02 12:20 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(2)
2017年 08月 26日
グンゼ綾部の建物3
京都府綾部市の近代建築その4

前回前々回で郡是製糸の新旧本社建物を紹介しましたが、その周辺にも郡是製糸時代に建てられた工場施設や付属建物が現存しています。グンゼ綾部の建物廻りの最後はこれらの建物を紹介します。
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旧郡是製糸本館の隣に並ぶ木造2階建ての建物。郡是製糸本社工場正門として建てられました。郡是製紙本館と同年の大正6年築です。
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隣に並ぶ建物も良く似た意匠の2階建て。この建物も郡是製糸時代のものと思われます。
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道路を挟んで建つ鉄筋コンクリート造の建物。大正後期に蚕事務所本館として建てられました。
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蚕事務所の南には当時使われていた繭蔵が移築され、グンゼ博物苑として公開されています。
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# by sunshine-works | 2017-08-26 21:43 | 近代建築 京都府 | Trackback | Comments(0)