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2017年 07月 01日
山根グラウンド・旧山根精錬所煙突
愛媛県新居浜市の近代建築その5

新居浜市中心部から南へ。旧別子銅山へ繋がる山裾に新居浜市の運動公園が置かれています。この一帯は明治期に別子銅山の精錬施設があった場所で、移転後に住友鉱山が作ったグランドと周辺に築かれた社宅跡地が運動公園の基となりました。
昭和3年に竣工したこのグランドは当時の姿のまま残され、築89年を経た今も現役施設として使われています。
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西洋技術を導入して明治21年に竣工した山根精錬所でしたが、当時は脱硫方が未熟で付近に煙害をもたらし、僅か8年で廃止となります。その後の精錬施設は臨海部の惣開へ集約され、さらに沖合いの四阪島に移っていきます。
このグランドは廃止された精錬所跡に社員の福利厚生施設として築かれ、工事は公休を利用した社員の奉仕で行われました。
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国の有形登録文化財にも指定されている土木遺産としてのこのグランドの価値は階段状の観客席にあります。20段以上に亘って斜面に自然石を積み上げた規模は壮大で片面のみにも係わらず約3万人の収容力を備えます。
この一帯は戦後に新居浜市に編入されますが、昭和12年に市制施行した新居浜市の総人口が3万2千人だった事を考慮するとその大きさに驚きます。
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この山根グラウンドが設置された旧山根精錬所跡地には当時の遺構が残されています。
隣接する生子山(煙突山)の頂上に建つ煉瓦積みの煙突は明治21年に建てられました。
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イギリス積み煉瓦造の角煙突。高さは約20メートル。麓の精錬所から煙道を介して山上のこの場所から排煙されました。煙突頂部の標高は320メートルに達しますがこの高さでも周辺農地への煙害を防げませんでした。
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by sunshine-works | 2017-07-01 17:12 | 近代建築 愛媛県 | Trackback | Comments(0)