2008年 10月 14日
旧東京倉庫兵庫出張所
神戸兵庫区の近代建築その13

新川運河の東端、兵庫埠頭に近いこのあたりは海運会社や船舶関連の小規模な工場が集まり港町ならではの雰囲気が漂います。この一角の大通り沿いに赤レンガ造の建物が建っています。この建物は三菱倉庫の前身会社・東京倉庫の兵庫出張所として明治38年に建てられました。設計:曾禰達蔵。
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後に三菱倉庫へと発展する東京倉庫は日本の倉庫業の草分けとも言える会社です。東京で創業した同社ですが、国際貿易港神戸は重要な拠点に位置づけられ、兵庫区和田と現在ハーバーランドとなっている中央区高浜に倉庫を築いていました。
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赤レンガの上に三角の屋根を乗せた姿は規模は異なりますが、なんとなく現東京駅を連想させます。
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日本の近代建築の創生期を代表する建築家の一人である曾禰達蔵は後に三菱に技師として入社し、三菱系企業の多くの建物を設計します。内外交易の拠点として商業が発達した神戸には三菱系企業が早くから進出しており、曾禰の手になる建物としてはこの東京倉庫の兵庫出張所の他に旧三菱銀行神戸支店日本郵船神戸支店が現存しています。
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100年以上前に建てられたとは思えないほど良好な状態に維持されています。窓はサッシ窓に換えられてしまっていますが煉瓦や石材は当初の物のようです。補修され、磨き込まれた壁面は美しいのですが、綺麗すぎて年月の深みを感じないのがやや残念なところです。
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神戸には現存する煉瓦建築が少ないのですが、代表的な煉瓦建物がこの場所にあるのは意外な気がします。
現在は市街の中心地域から離れ寂れた一角となってしまいましたが、この建物からは当時の運河や埠頭を中心とした賑わいを偲ぶ事が出来ます。
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by sunshine-works | 2008-10-14 23:45 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
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