2008年 09月 28日
旧川西機械製作所本社(富士通テン)
神戸兵庫区の近代建築その9

兵庫駅の南側から臨海部にかけての一帯は明治以降工業地帯として発展した地域です。三菱、川崎の2大工場を中心に大小さまざまな工場が建てられ、阪神工業地帯の中核を形成していきます。
兵庫駅と臨海部を結ぶJR和田岬線に沿って多くの工場が並ぶその中ほどに富士通テンの建物が見えてきます。この建物は前身の川西機械製作所の社屋として建てられたものです。
f0116479_22345985.jpg

川西機械製作所は日本毛織から発展した川西財閥の創業者、川西清兵衛が起こした会社です。親会社に由来する繊維機器の製造と新規事業として着目した航空機製造を2つの柱として操業を始めた同社は、その後も事業を拡大しラジオや通信機、真空管等で日本有数の技術を持つ会社となりました。(川西機械製作所から分社独立したのが川西航空機、後の新明和工業です。)
f0116479_22363656.jpg

敷地内には4棟の建物が確認できます。それぞれ築年が異なっているらしく、デザインや風合いがまちまちになっています。この地に最初の工場が建てられた大正末期の建物が残っている可能性もありますが、判別できません。ひょっとすると一番古そうなこの建物かも知れません。
f0116479_2238249.jpg

f0116479_22383359.jpg

f0116479_2239394.jpg

f0116479_22392667.jpg

f0116479_2240032.jpg

f0116479_22405761.jpg

f0116479_22402037.jpg

f0116479_22403721.jpg

f0116479_22412037.jpg

この建物も比較的初期に建てられた棟と思われます。ほとんど装飾要素はありませんが入口部分に時代を感じさせる意匠が施されています。以前の正面玄関だったのかも知れません。
f0116479_23362243.jpg

f0116479_2337083.jpg

f0116479_23372465.jpg

f0116479_23374950.jpg

f0116479_23394388.jpg

f0116479_2340742.jpg

f0116479_2341660.jpg

この棟もそこそこに年期を感じさせる建物ですが、やや時代は下ると思われます。
f0116479_23433711.jpg

裏側からの眺めはこのような感じです。
f0116479_23465074.jpg

正面入口を持つこの建物は最後に建てられたか、あるいは近年に補修を施された棟と思われます。昭和初期風のデザインですが、雰囲気を模して戦後建てられた可能性もあります。
f0116479_2352428.jpg

f0116479_2357486.jpg

f0116479_23551529.jpg

f0116479_23542075.jpg

f0116479_23544948.jpg

川西機械製作所の後身である神戸工業は昭和43年に富士通と合併、やがて車載音響機器のメーカーとして独立し社名を富士通テンとします。この「テン」の名は「天」を意味し、旧川西機械製作所時代にラジオのブランド名として使われていました。

かって神戸で隆盛を誇った川西財閥の中枢企業 川西機械製作所の名は今はありませんが、商標名は社名として引き継がれました。同様にこの旧社屋も創業の地で同社の歴史を今に伝えています。
f0116479_23484416.jpg


by sunshine-works | 2008-09-28 23:43 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://hardcandy.exblog.jp/tb/9209681
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< JR和田岬駅      JR兵庫駅 >>