2008年 09月 12日
神戸兵庫区の近代建築その5 古くから開けた兵庫区は数々の歴史の舞台となり、多くの史跡や古刹が残っています。 南北朝の時代には楠木正成の最期となった湊川の戦いがこの地で繰り広げられ、正成を祀る湊川神社や合戦場として伝わる湊川公園は街のシンボルとして市民に親しまれています。 この湊川公園から楠木正成が陣を張ったとされる会下山(えげやま)にかけての一帯には明治以降、多くの学校が建てられていきました。現在、神戸学院大学付属高校となっている旧神戸市森高等女学校も会下山の傍らの小高い丘の上に昭和11年に建てられました。設計:清水栄二 この校舎は裁縫学校を起源とする神戸市森高等女学校が兵庫区五宮町から当地に移転した際に建てられた建物です。その後数回に亘って増築され現在の姿になりましたが、創建時の校舎が一号館として使用されています。 *神戸森高等女学校についてはこちらをご覧ください。 こちらは校舎の南側です 学校建築として全体に意匠は控えめですが、角のアールの処理や各入口上部の垂直方向の表現等、清水栄二らしさが伺えます。 神戸市営繕課長として公共建築を手がけ、独立後も神戸で活躍した清水栄二の作品には多くの学校建築がありましたが、残念ながらそのほとんどが失われてしまいました。神戸市内に残る学校建築としてはこの校舎が唯一のものと思われます。
by sunshine-works
| 2008-09-12 21:22
| 近代建築 兵庫県
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