2008年 03月 27日
神戸中央区の近代建築その35 三ノ宮から神戸駅まで東西に長く連なるアーケード街の西の端に、大正期に建てられた商業ビルが建っています。大正14年築、設計施工 竹中工務店 商業の中心が三ノ宮に移ってしまった現在では、人通りも少ないこのあたりのかっての繁盛ぶりを想像しがたいのですが、西から東へ発展して行った神戸の街の歴史の中で、この一帯は最も栄えていた場所でした。この隣にあった三越百貨店が撤退し、老舗店舗の多くも店を閉めて、かっての賑わいはまったく薄れてしまいましたが、当時を偲ばせる建物として唯一残っているのがこのビルです。 大正時代に建てられた商業ビルとしては大きな建物です。当時の最新設備だったエレベータも設けられており、おそらく当時このあたりで一番目立つ建物だったと思われます。 現在は1階にドラッグストアが入居しています。2階から上層は事務所仕様になっていますが、建てられた当時も店舗として使われていたのは1階部分だけだったと思われます。 今は大きなガラス窓になっていますが、昔はそれぞれにアーチ型の入口扉が並んでいたのでしょうか。上部に付けられた庇が面白い表現です。 建物側面にもアーチ窓が並びます。 館内でまず目に付く、蛇腹式の扉が懐かしい手動式エレベータ 階段を昇って上階へ 建物裏側です 残念ながら正面の上部はアーケードに覆われて見ることが出来ませんが、大正期としては斬新でモダンなデザインです。流行の発信地だった元町らしさが伺える建物です。
by sunshine-works
| 2008-03-27 02:45
| 近代建築 兵庫県
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from あきらっちょ のブログ
at 2009-05-25 07:30
タイトル : トアロード画廊@松尾ビル (神戸元町)
ギャラリー巡りvol.3(神戸元町エリア)で訪れた、トアロード画廊様。 阪神淡路大震災の後、現在の元町に。 元町商店街の西の端あたり、松尾ビルという歴史的建造物に入居されています。 レトロなエレベーター。 レトロな階段をくるくると上っていきます。... more
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from Life with Le..
at 2010-07-13 20:56
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