2007年 11月 02日
昭生病院
神戸中央区の近代建築その1

神戸市を東灘区、灘区と巡って来ましたが、いよいよ今回から中央区の近代建築を探訪します。
中央区は神戸の中心地区だけあって随所に様々な建物が建てられました。戦災や震災により失われた物も多いのですが、それでも相当数が現用施設として、あるいは保存施設となって残されています。神戸発展を支えたこれら近代建築の数々を紹介していきます。

中央区はかつての葺合区と生田区が合併して誕生した区です。生田川の東を占める旧葺合区は灘区から繋がる住宅地区が多くを占め、オフィス街や商業地域を中心に発展を遂げた旧生田区とはまた違った街並みを形成しています。
灘区に近い旧葺合区の東側は、閑静な住宅地域に多くの学校が建てられ文京地区として整備されました。(かつての神戸商業大学が開学したのも旧葺合区の筒井通りです。)
また、この一帯は学校の他に医院・病院が多く建てられた地域でもありました。中心街から程近く、且静かな環境が好まれたのかもしれません。
今回紹介するこの建物も、かつての病院施設です。この昭生病院は日本で始めての循環器系の専門病院として建てられ、当地で昭和58年まで開業していました。病院本体は灘区へ移転しその後は診療所として使用されています。
昭和2年築。設計:橋本 勉
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設計者の橋本勉は大阪を拠点に活動した設計者です。工場建築や事務所ビルを得意とし、幅広いスタイルの作品を手掛けていた様です。
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全体に地味な印象の建物ですが、部分的にスクラッチタイルを貼ったり玄関周りに飾り石を嵌める等の意匠を施しています。
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各窓の縁石のラインが全体を引き締めています。
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海を望む南側の面です。病室の窓と思われます。
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本院が移転してから20年以上経過している事になるのですが、各部の老朽劣化が進んでいる様に見えます。
診療所となってはいるのですが、隣接地に新しい建物が建っており、この建物自体はほとんど使われていないのでしょうか。
おそらくは近年の内に取り壊されてしまう運命と思われますが、玄関周りの凝ったデザイン等いかにも昔の町の病院と言った風情があるだけに残念な気もします。
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by sunshine-works | 2007-11-02 21:01 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
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