2007年 10月 04日
旧小寺家山荘
神戸灘区の近代建築その12

六甲山は明治年間に外国人によって避暑地として開発されましたが次第に日本人もこの地に別荘を建てる様になって行きました。本格的な高原リゾートでありながら大阪・神戸から短時間で行くことが出来るので阪神間の格好の別荘地となりました。阪神電鉄や阪急電鉄による積極的なリゾート開発もあって昭和初期には山上の各所に別荘が建てられていきます。
神戸ゴルフ倶楽部の程近くに建てられたこの建物は関西学院大学教授小寺敬一氏の山荘として昭和9年に建てられたものです。灘区住吉に現存している小寺氏の本宅と同様、W.M.ヴォーリズが設計しています。
f0116479_1222942.jpg

木造平屋・寄席棟・下目板張りの小ぶりな建物です。避暑を目的とするため北側に向けて建てられています。
f0116479_1224513.jpg
f0116479_1224552.jpg

70年以上経過している木造建築ですがかなりの部分が建築当初の状態で残されています。窓や敷居も当時そのままの木製の物が使われています。
f0116479_12262741.jpg
f0116479_1227289.jpg
f0116479_12271833.jpg

北側に面して造られた庭。石を敷いたテラスになっています。
f0116479_12325100.jpg
f0116479_12323169.jpg

室内からの庭の景色
f0116479_12335661.jpg
f0116479_12341045.jpg

山荘らしい天井のつくり
f0116479_12354141.jpg

家主が代わり用途も変われば改装されてしまうことが多いのですがこの様にオリジナルの状態が保たれている事は稀な事例です。古い建物は用途に合わせ手を加えながら延命させていくのが通例となっていますが当初のまま使い続ける事が最良であるのは言うまでも無いでしょう。
(施工時にしっかり造られているので長年の使用に耐えられている事も理由の一つです)
f0116479_12292036.jpg
f0116479_12293154.jpg

f0116479_1248878.jpg
f0116479_12485633.jpg

f0116479_12285050.jpg


小さな入口は南側に配置されています。
f0116479_12373519.jpg

こちらは西側の面
f0116479_12414133.jpg

f0116479_12394314.jpg

こちらは東側
f0116479_1244991.jpg

その後山荘の所有者は移り変わり甲南女子大学のセミナーハウスとして長く使われていましたが2002年から閉鎖されておりその行く末が気になるところです。現在NPO法人であるアメニティ2000協会がこの建物を存続させるべく活動を行っています。(将来的には買取って保存する予定との事です)
資料的価値の高いこの山荘を保護する地道な活動が成功する事を期待したいと思います。
f0116479_12445696.jpg


by sunshine-works | 2007-10-04 13:40 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://hardcandy.exblog.jp/tb/6485580
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< 六甲山ホテル旧館      神戸ゴルフ倶楽部 クラブハウス >>