2018年 02月 04日
広島県尾道市の近代建築その10 前回は大正期に建てられた旧尾道銀行本店を紹介しましたが、この並びには更に古い歴史を持つ銀行建物が残されています。現在は尾道市の施設として使われているこの建物は住友銀行尾道支店として明治37年に建てられました。 別子銅山と住友本家の置かれた大阪の中間に位置する尾道は住友家にとって重要な拠点でした。 明治24年に山陽鉄道が尾道まで延伸した翌年、尾道には神戸に継ぐ分店が置かれ、明治28年の新居浜-尾道間の航路開設によって別子銅山と大阪を結ぶ海陸の中継点となった事で尾道の重要度は更に高まります。 住友銀行尾道支店は同年に銀行業に進出した住友銀行初の支店として住友尾道分店の敷地内に開設、9年後の明治37年に当地に移転新築されます。 木造平屋建寄棟造。前面に並ぶ縦長窓をアーチが囲みます。一見するとコンクリート造や石造風に見えますが木壁にモルタルを盛ったもの。 この住友銀行尾道支店は、後に住友営繕を経て日建設計へと繋がる住友臨時設計部を率いた野口孫一の初期の作品となります。 裏面の眺め。こちら側には活用されている気配があります。
by sunshine-works
| 2018-02-04 21:27
| 近代建築 広島県
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