2016年 07月 30日
翁座
広島県府中市の近代建築その3

石見銀山と笠岡を結んだ街道の宿場町として栄えた府中市上下町の古い町並みの外れに、かつて演芸場や映画館として使われた建物が残されています。
大正期に建てられたこの翁座は広島県内に現存する木造の劇場としては最古のもの、大正、昭和期の演芸場の概要を伝える建物としても全国的に希少な現存例となります。
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街道沿いから北へ進んだ先に見えてくる木造2階建ての大きな建物。上下町の古い町並みに残る伝統家屋と同様の白漆喰壁仕上げです。
この建物は明治以降も地域の商業・文化の中心地として賑わった上下町の有志によって大正時代に建てられた演芸場で、花道や周り舞台、奈落を備えた本格的なものでした。
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建物正面の景色。「映画実演」の看板のとおり、末期には映画館と演劇場を兼ねていました。
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側面は下見板とトタンの素朴な仕上げ。
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このような地方劇場の多くはその後に映画上映館に転じて命脈を繋ぎますが、昭和後期には殆どが廃業を余儀なくされます。この翁座も現在は劇場・映画館の用は終えていますが、建物は不定期に開催されるイベントに活用されています。
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by sunshine-works | 2016-07-30 14:04 | 近代建築 広島県 | Trackback | Comments(0)
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