2014年 11月 07日
徳島市阿南市の近代建築その1 吉野川水系を跨ぐ橋梁の数々をこれまで紹介してきましたが、徳島南部を流れる1級河川那賀川にも古い歴史を持つ橋梁が現存しています。 今回と次回では昭和初期に架けられた那賀川下流を渡る二つの橋梁を紹介します。 阿南市市街地の西、国道が上中島~羽ノ浦間で那賀川を渡ります。 この地点に架けられている那賀川橋は昭和3年に竣工しました。設計:増田淳 300メートルを超える川幅を、4連の下路ワーレントラスとこれに繋がるコンクリート桁が渡ります。 トラス桁は昭和3年竣工時のもの、コンクリート桁は昭和17年の拡幅時に追加されています。 この那賀川橋と吉野川橋は共に増田淳の設計で同年に架けられています。 双方のトラス桁部分は径間長が異なるものの、部材の組み方や太さ、曲弦の傾斜角は殆ど同じ。共通した規格が用いられたと思えます。 この時代の鉄骨構造物らしく無骨なリベットが各部を繋ぎます。 支柱に取り付けられた大きな銘板。橋の要目と工事関係者の名前が記されています。 この橋も吉野川と同様にバイパスの開通によって主要道の役割を新橋に譲りますが、補修を重ね今尚現役で使われています。
by sunshine-works
| 2014-11-07 23:37
| 近代建築 徳島県
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Comments(2)
初めまして。かつて徳島とご縁があった頃、この橋はこんなに綺麗ではなかったので、塗り直されたようですね。戦時中の機銃掃射の痕があった橋ではなかったかしら。写真に写っていないところを見ると、別の橋だったでしょうか。
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by
sunshine-works at 2017-05-20 11:57
> 寧夢さん
コメント有難う御座います。ご指摘の「機銃掃射」の橋は同じ那賀川でも鉄道橋梁の事です。犠牲者も多く、戦時中の列車銃撃事件の一つとしてよく知られています。 |
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