2013年 09月 20日
旧江尾水力発電所
鳥取県日野郡の近代建築その1

鳥取県の南東部、岡山県境に近い江府町江尾の川沿いに、大正期に建てられた古い水力発電所が残されています。
旧山陰電気によって建てられたこの旧江尾発電所は、大正8年に建てられ昭和52年まで現役で使われていました。
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石造一部2階建て、ルスティカ積みに切石を組み、アーチ窓と縦長窓を配置。
軒下のコーニスや側面のバットレス、キングポストトラスを用いた屋根組み等、本格的な西洋建築技法が取り入れられています。
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右手に発電機が置かれた2層の建屋、左手に平屋の付室が並びます。
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現在の中国電力は、山陰・山陽に設立された地場の電力会社がその前身となりますが、現存するこれら旧電力会社の発電施設の中で石造で建てられたのは江尾発電所が唯一のものです。
他の発電所の殆どが簡素な造りとなっている中で、この発電所は意匠の面でも特異な存在です。
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竣工後94年、廃止されてからも36年が経過していますが、状態は極めて良好に保たれ、窓枠も当時のままの木製のものが使われています。
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建屋の裏側。水圧鉄管の跡が金属板で塞がれています。
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川の対岸からの遠望。
この旧江尾発電所は山陰地方に残る古い水力発電所の中でも大正期に遡るものとして、また全国的にも11例のみが現存する石造発電所建物の一つとして貴重な土木遺産となっています。
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by sunshine-works | 2013-09-20 18:59 | 近代建築 鳥取県 | Trackback | Comments(0)
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