2013年 06月 05日
旧玉島信用組合事務所
岡山県倉敷市の近代建築その15

江戸期より海運の拠点として栄えた倉敷市玉島地区。
古い家並みが続く旧市街の一角にスクラッチタイルを貼った元銀行建物が残っています。
現在は民間企業の事務所に使われているこの建物は、昭和10年に玉島信用組合の店舗として建てられました。
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現在の中心市街から南西方向、狭い路地が交わる角地に建つ木造2階建て。
階高が高く取られているようで2階建てとしては背が高く、垂直ラインを強調した意匠の為に尚更大きな建物に見えます。
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江戸期の風情が残る阿賀崎地区の入口、伝統建築が並ぶ中に異質な西洋建築が姿を現します。
この建物は玉島信用組合本店として昭和20年代まで使われ、その後富士銀行の店舗を経た後、現在は建設会社の事務所となっています。
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コーナーに設けられた入口。
ファサード全体を一段前に張り出し、入口両脇の壁面中央を狭いアーチ形に窪ませます。
建物全体は平面を組み合わせた構成に縦横のラインでアクセントを沿えるモダンな意匠表現ですが、表面に貼られたスクラッチタイルが銀行建築らしい重厚な雰囲気を醸しています。
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縦長の窓枠は当時のままの木製。タイルや基礎の人造石も当初の状態が残されています。
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個性的な近代建築が数多く残る玉島地区の中でも、この旧銀行店舗は地域を代表する近代化遺産として良く知られた存在となっています。
古い町並みの中に建てられたこのモダンな旧銀行店舗は、周囲の景観に違和感無く溶け込み、旺盛を極めた往時の玉島を今に伝えます。
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by sunshine-works | 2013-06-05 23:50 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
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