2012年 12月 10日
倉敷紡績旧本社工場(倉敷アイビースクエア)その1
岡山県倉敷市の近代建築その9

日本を代表する紡績会社の一つ、倉敷紡績は明治22年に旧倉敷代官所の跡地で操業を開始します。
その後倉敷紡績は全国に工場を展開、また各地の紡績会社を吸収しながら発展を続け、多くの関連会社を伴う企業グループを構築していきます。
倉敷の近代建築探訪の続きは、岡山随一の工業都市へと発展する倉敷の礎を築いた倉敷紡績の旧本社工場を紹介します。
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倉敷川に沿って白壁の蔵屋敷が並ぶ美観地区の東側、2万平米を越える広大な敷地に旧倉敷紡績本社工場時代に建てられた各種施設が現存します。
工場としての操業は、戦時中に軍需工場へ転換されたのを最後に戦後は再開されず、長く倉庫として使われていました。
その後は昭和49年に再開発を行い、ホテル、レストラン、ミュージアム、ホール、美術館、物販店等が並ぶ観光施設「倉敷アイビースクエア」に再生されて現在に至ります。
これらの建物は明治22年の工場創設時から昭和に至る各時代に亘って増改築されたものですが、その多くは操業時から明治期の姿を今に留めています。
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東側の正門から敷地内へ。駐車場を挟んで煉瓦壁の建物が両側に並びます。
この建物の更に西側と北側に繋がる一連の煉瓦壁の建物がホテルとして使用されています。
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この一角は、かつてはぎっしりと紡績機が並び、多くの工員達が働いていた工場の中核を為す建物でした。
工場建物特有の鋸屋根を取り払って屋根を新設、平屋建てから2階建てに改修され、内部の間仕切りも変更されています。
改修に際して撤去された部材は極力再利用されており、往時の雰囲気を損なわずにリノベーションされています。
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ホテルとして使われている区画の西側に中庭が設けられています。飲食店や物販店が並び、中央部分はイベントスペースとして使われています。
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展示スペースとして使われている旧混綿室。工場時代の雰囲気を良好に留めています。
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西側の外壁です。この施設の名称に使われているツタ(アイビー)が一面を覆います。
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古い工場建物を観光施設として再生する事例の先駆けとなったのが、この倉敷紡績の旧工場施設でした。
その後は倉敷アイビースクエアの成功に習って全国で同様の試みが為され、多くの貴重な建造物が観光資源として命脈をつなぐ事となります。
明治期の工場建築の姿を偲ぶ遺構として残るこれらの建物はまた、歴史的建造物再利用の優れた先例ともなっています。
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*次回へ続きます。

by sunshine-works | 2012-12-10 23:57 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
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