2012年 05月 13日
川辺橋
岡山県総社市の近代建築その2

南流してきた高梁川は、総社市を通過する頃には川幅も広く流れも緩やかになっていきます。
伯備線清音駅の傍、川辺に掛けられた橋長450メートルを越えるこの大きな橋は昭和8年に竣工しています。
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3連のトラス桁に15連のプレートガーダー桁が繋がって一つの橋となります。
3連のトラスの内、真中のトラスは前後のトラスより一回り大きく造られ、独特の外観となっています。
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広い河川敷をプレートガーダーで渡り、川面を渡る部分は桁長を確保する為に下路式の単純桁トラスを渡します。
トラス桁はその後県内各地に架けられた室戸台風復興橋と共通する造りで、この時代のトラス橋として標準的なものです。
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この川辺橋が竣工した翌年、室戸台風によって県内の橋梁の多くが被害を受けましたが、川辺橋は流失を免れます。
広い河川敷を持つ下流域故に流量が分散された事がその理由の一つと思われますが、前述した桁配置の工夫も相応の効果をもたらしたようです。
流失を免れた川辺橋は、交通路が寸断された中で対岸へ渡る貴重な橋となりました。
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後方に見える桁は後年に掛けられた現川辺橋。
川辺橋付近は交通量が多く、車線幅の狭い戦前の橋に代わって新橋が架け直されました。旧川辺橋はそのまま残され、人道橋として利用されています。
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川面から眺めた橋脚。楕円形断面のコンクリート製橋脚は当時の標準的な仕様です。
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多くの橋梁を押し流した昭和9年の室戸台風でしたが、このように被害を免れた橋梁も僅かながらありました。
当時の姿のまま残されたこの橋は、復興橋梁以前の大規模橋梁の現存例として貴重な資料となっています。
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by sunshine-works | 2012-05-13 23:58 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
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