2012年 04月 22日
香川県丸亀市の近代建築その3 丸亀駅の北側、線路に沿った旧市街地の一角に現在は時計店として使われている古い建物が建っています。 この建物は元々は医院として建てられ、その後ホテルを経て現在の用途となりました。昭和8年築。 一見するとRC造と思えますが、日本家屋の正面を洋風意匠に仕上げた、いわゆる看板建築です。 正面の意匠は完璧に西洋建築を表現し、かつ側面の殆どが隣戸に接して隠れている事もあって、看板建築である事に気づきません。 中心の玄関両脇に柱形が添えられ、中央に立ち上がるパラペットにオーナメントを飾ります。 軒下のコーニスや階上のパラペットの見事な出来栄え。「看板建築」の概念を超える完成度です。 玄関脇に添えられた柱形。 古くから開けたこの一角にはこのようなモダンな洋風建築が幾つも点在していましたが、近年その多くが改築や取り壊しによって失われてしまいました。 界隈のかつての賑わいを偲ぶ建物として、また丸亀に於ける医院建築の数少ない現存例として貴重な資料となっています。
by sunshine-works
| 2012-04-22 23:57
| 近代建築 香川県
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