2012年 03月 29日
旧鳥取高等農業学校校舎
鳥取県鳥取市の近代建築その1

鳥取の中心部を南東方向へ進んで程なく、大きな工場が並ぶ一角に三洋電機鳥取工場の敷地が広がります。
この三洋電機の敷地には、かつてこの地に置かれていた鳥取高等農業学校の校舎の一部が保存されています。大正9年築。設計:辰野金吾。
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この場所は、鳥取農業学校が開校した大正9年から、後身の鳥取大学農学部が移転する昭和41年まで校地として使われていました。敷地内には数多くの校舎が建っていたようですが、残されたのはこの本館のみ。玄関を含む中央部分が保存されています。
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下見板貼りの2階建て、中央にアーチ形の玄関入口を配し、玄関ポーチには石が敷かれます。ルネサンス式の格調高い意匠が施された、官制の高等専門学校に相応しい校舎です。
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建物は上から見てY字形。玄関はY字の交点に位置します。残されたのは前面部分との事なので、両翼に長く校舎が続いていたものと思われます。
現在の姿から当時の全貌は掴み辛いのですが、中央部だけでも相当なボリュームがあり、大きな校舎だった事が想像できます。
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側面から裏側に廻ります。かつてはこの先に校舎が伸びていたのでしょう。
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屋根の中央部には小さな望楼が設けられています。
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建物の真裏、玄関の背面にあたる部分です。
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旧制大学や医科大学が置かれなかった鳥取県に於いては、戦前の高等教育機関の建物として唯一の現存例になります。全国数箇所に設置された高等農業学校の中でも、本館が現存する事例は他に一例を数えるのみで、辰野金吾の作品である事も併せて極めて貴重な建物と言えます。
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by sunshine-works | 2012-03-29 20:28 | 近代建築 鳥取県 | Trackback | Comments(0)
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