2012年 03月 21日
旧香川県尋常中学校丸亀分校本館(丸亀高校記念館)
香川県丸亀市の近代建築その1

香川県立丸亀高等学校は、明治26年に香川県尋常中学校の分校として開校した県下でも長い歴史を持つ学校です。
この校地の一角には開校時に建てられた旧本館が記念館として保存されています。
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城下町として栄えた丸亀は、明治に移行した後も西讃の経済・文化の中心として重要な役割を担っていました。
県都高松に尋常中学校が設立される際も、併せてこの校舎が分校として設立され、丸亀は、高松に次ぐ拠点都市としての確固たる地位を占めていました。
開校時は分校の位置付けでしたが、開校時の丸亀分校の生徒数は本校の生徒数の6割にもあたり、現存するこの校舎を見てもその概要は本校に劣らぬものだったと思われます。開校後僅か5年で独立して丸亀尋常中学校となる事からも、本校に準じた造りとして設計されていたのでしょう。
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木造2階建て、花崗岩の基礎の上に下見板貼の外壁を巡らせ、大きな切妻屋根を乗せます。
切妻屋根の妻面には換気窓がアクセントの様に設けられています。
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石を貼った玄関廻り、列柱で支えられた庇、ぺディメントを添えた各窓、各窓の間を飾る付柱、細密に整えられた下見板の外壁、幾重にも重なるコーニス等々。明治期の中学校建築の特色を良好に伝えます。
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側面を遠方から。
屋根の高さもあって非常に大きな造りに感じます。
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校舎裏面です。
開放式の廊下を巡らせ、そのまま後方の別棟を繋ぎます。
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後方に繋がる平屋建ての別棟。
旧本館は昭和35年に曳屋によって現在地に移されているので、現在の配置は当初のものとは異なるかも知れません。
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明治期の中学校建築の現存例は全国的にも数は少なく、更に明治20年代に建てられたものとなると僅かな例が残るのみです。
この校舎は四国に於ける明治期の中学校校舎の姿を伝える好例として、極めて希少な建物と言えます。
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by sunshine-works | 2012-03-21 23:09 | 近代建築 香川県 | Trackback | Comments(2)
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Commented by earybird at 2012-03-24 12:22
こんにちは。
四国にもいいものが残っていますね!
今にも生徒たちの声が聞こえてきそうです。
Commented by sunshine-works at 2012-03-25 23:59
earybirdさん、こんにちは。
古い学校建築の現存例が然程多くない四国ですが、残されている各校舎はどれも優れた歴史遺産です。
統一された規格がまだ無かった黎明期の学校建築ですが、どれもほぼ共通した佇まいとなっているのは味深いものです。


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